開発した機器の一部
赤外線血管観察装置(Tsunoda K Pediatrics 2007 より)
赤外線を用いて、目に見えない血管を描出し、点滴や採血を誰でも安全にできるようにします。 今後、組織再生に伴う血管新生の確認やがんの早期発見装置としての応用が期待できます。
※右矢印クリックで動画を再生します。(1分31秒)
内視鏡供覧装置(Tsunoda K. Laryngoscope. 2005 , Surg Technol Int. 2006 より)
外来で患者さんと対面で、患者さんや家族に説明しながら録音記録できる装置です。
なにより、医師としてTVモニターを見ることなく患者さんと内視鏡の画像を同時に観察できます。
外来診療はもちろん、往診や、救急、訪問医療などで、発声・嚥下機能の評価に真価を発揮しています。 カメラをハイビジョンやカードタイプの記録媒体などでの軽量化はもちろん、ハイビジョンと顕微鏡の組み合わせなどさまざまな応用もなされています。
Detachable forceps:先込め式内視鏡forceps(Tsunoda K, Journal of Laryngology & Otology 2002)
大きな組織をとって検査する場合や、異物を取り除く場合の挟んで組織や異物を掴み取るforcepsはその大きさに制限がありました。
一般に耳鼻咽喉科用ファイバースコープのforceps用チャンネル(機械を通す穴)は直径2mmです。したがって2mm以上の大きいポリープをとる場合に苦慮しました。また正式な音声外科手術であるラリンゴマイクロサージェリーでも頸部の進展ができない症例など約30人に1人不可能な人がいます。
このような患者さんに対しforcepsを分割して安全に摘出する機器を開発しました。今後さまざまな分野での応用が期待できます。
非侵襲的客観的口腔水分計測機器(Ishimoto SI, et al. Auris Nasus Larynx. 2008;35:89-93.)
加齢による口腔乾燥症やシェーグレン病、放射線療法など口腔乾燥症状の客観的評価に有効。
ハイスピード撮影装置
一秒間に100-800回振動する声帯振動を観察する為に、市販のハイスピードカメラを応用して一秒間に600-1200コマで正確に観察できます。
動画は声帯のう胞(声帯の粘膜の中に出来る水風船)の摘出手術後10日の所見です。カメラはCasio社製、アダプターと内視鏡は永島医療器械社製を用いた声帯の撮影風景です。単純撮影では明らかでは無い、術後の一時的な振動不良がハイスピード(600コマ/秒)で明らかになります。手術をした右声帯(向かって左)が健康な左(向かって右)に比べまだ振動が不良です。術後2-3ヵ月後には正常化しました。実際の撮影から説明終了までの時間は、1人約2分30秒です。
※右矢印クリックで動画を再生します。(29秒)
口腔咽頭電子ファイバースコープ
小さいお子さんは口の中をなかなか見せてくれません。しかしながら、フォークでも箸でも何でも口にくわえます。この内視鏡であれば(もしそれでも嫌がれば清潔なジュースなど先端に味をつければ)喜んで観察させてくれます。医師も片手で観察できて、大型モニターで家族も観察可能です。医師は空いた片手で、綿棒や鉗子、吸引管で検診や観察のみならず、処置や手術野処置、異物の除去が出来ます。
動画は5歳男児の咽頭観察です。味はつけていませんが、喜んで見せてくれます。
老人医療や介護、口腔・咽頭観察その他様々な応用が可能です。HOYA-PENTAX社と共同開発です。様々な外科手術はもちろん、耳鼻科では鼻、耳に応用可能です。
※右矢印クリックで動画を再生します。(50秒)