メンタルケア科
外来担当医表
診察場所 | 初診/再診 | 診察時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
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診察室1 | 初診 | ||||||
再診 | 関 | ||||||
診察室2 | 初診 | 交代制 | 竹熊 | 古野(午後・再診) | 古野 | 板東 | |
診察室3 | 再診 | 古野 | 交代制 | 小野(隔週) | 竹熊(午後・再診) | ||
診察室5 | 再診 | 関(午後) | 板東(午後) | 杉原(初診・再診) |
初診は予約制です。
概要・基本方針
8階から遠くに富士山を望み 、隣に駒沢オリンピック公園を擁した 緑豊かな環境の中、48床の開放病棟を有する総合病院精神科です。入り口には他病棟にない広くゆったりしたホールを設けており、優しく親切な看護スタッフとともに、軽症の患者さんでも安心して休める治療環境を提供しています。
外来診療も含め、生物・心理・社会的という多面的な側面から、その方がお持ちの問題を綿密に見立て、それに合わせて可能な限りの治療的アプローチを提案、実行するように努めており、薬物療法偏重にならず最低限必要な薬に絞っていくようにしています。
入院に関しては全開放という環境から、患者さん自らの意思での入院(任意入院)が原則で、一般科と同様、病棟のルールを守って、他の方に迷惑をかけることがないよう、最低限のセルフコントロールができる方を対象 とさせていただき、入院期間は約1か月以内を原則としています。

診療の特徴
疾患としては勤労者や主婦、高齢者のうつ病、神経症、適応障害の方を中心として 、身体疾患に併存する精神症状のある方や、自殺企図などで当院救急病棟に入院となった方の後方病棟としての機能を持っています。上記のようなある程度の制限はありますが、他の医療機関で、外来診療や産業精神保健での行き詰まりを感じられるケースをご紹介いただければ、入院環境の中で時間をかけ、必要に応じて頭部MRI/CT、核医学検査、脳波、ホルモン検査を含む特殊検査、心理検査を施行し、大学病院水準の各身体科の併診が可能であり、さらに臨床心理士、ソーシャルワーカー(SW)を含め、本人・ご家族に参加していただく他職種カンファレンスを行い、その後戻っていただいた時の 診療に大いに役立つような見立て、対応へのご提案ができるものと自負しております 。
もちろん現在のコロナ感染症蔓延に伴う種々のレベルの精神症状にも対応可能ですので、受診をお勧めいたします。
うつ病の中でも重症な妄想を伴う精神病性うつ病に対しては、麻酔科医の協力による、修正型電気痙攣療法が可能であり、顕著な治療効果を収めています。
うつ病や時に双極性障害(いわゆる躁うつ病)の回復期の方を対象とし、臨床心理士が中心となって、認知の柔軟性を増す集団認知行動療法法を行っていて、再発予防に有効です。
またアルコール依存症の方の治療は、その病態否認のため、専門病院での本格的な断酒治療の乗れないことが多いので、当科ではその導入や、深みにはまるのを防止しながら治療に繋ぎとめる方策として、 2週間の短期入院プログラム(TAPPY=Tokyo Medical Center Alcoholic Program with Physicians )を行っています。これには精神科医だけではなく、消化器内科医、歯科口腔外科医、臨床心理士、薬剤師、栄養士、看護師、SW など多職種が関与し、それぞれの立場から飲酒に内在する危険性や問題点をお伝えし、認識の変容を促しています。
他には、リエゾンチーム(コンサルテーション・リエゾン精神医療;CLP)が、他の身体科での精神的問題(せん妄という意識障害や適応障害などが中心)の対応に当たっているので、一般の入院で必要に応じて利用することが可能です。
さらに緩和ケアチームの一員として、悪性腫瘍ばかりでなく、循環器疾患など非悪性腫瘍のターミナル・ステージの方の精神的問題の対応に当たっています。
他には認知症ケアチーム(DCT;自律的に認知症の方の評価・対応の指導)、自殺対策チーム(地域のスタッフと繋がってのフォロー)、妊産婦うつ病ケアチーム(保健師、リエゾン専門看護師、SWと連携して、妊婦健診などでのスクリーニング)などが院内で活動しております。

診療実績
2019年(H31/R 年)1年間(1~12月)の診療実績は以下の如くです。(FはICD分類)
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入院総数 272例(前年比+21)
- やはりF3(うつ病、躁うつ病)が最多(96 例、35%)で、次にF1(アルコール依存症;4例、17 %)、F4(不安障害、適応障害、身体表現性障害;46例、17 %)が続きます。
一方で昨年の年平均在院日数は37.8 日(前年比:-3.4日)と 漸減しています(10 年ほど前には50~60日だったのを思うと隔世の感があります )。
- やはりF3(うつ病、躁うつ病)が最多(96 例、35%)で、次にF1(アルコール依存症;4例、17 %)、F4(不安障害、適応障害、身体表現性障害;46例、17 %)が続きます。
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外来初診患者総数 558例(前年比-10)
- F4が最多(166例、30%)で、次いで F3(137例、25%)、かなり水を開けられ、3 位がF2(統合失調症圏;12%)、そしてF0(認知症、せん妄;64例、11 %)となります。
1日平均外来患者数は46.2人でした(前年比 +0.2)。
- F4が最多(166例、30%)で、次いで F3(137例、25%)、かなり水を開けられ、3 位がF2(統合失調症圏;12%)、そしてF0(認知症、せん妄;64例、11 %)となります。
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コンサルテーション・リエゾン精神医療(CLP)総数 603例(前年比+67)(DCTを含 みません)
- うち緩和ケアが97例(16%)です。依頼が多い科は例年通り、救急科(135例、22%)、総合内科(105例、17 %)の2科でした。疾患別ではF0が最多(217例、36%)で、次いでF4(76例、13%)には変わりありません 。
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修正型電気痙攣療法はのべ162 回 (前年比+76、年による変動大)施行しました 。
- 原則的には週3回の頻度で、10回/人施行しています。
スタッフ紹介

- 氏名
- 古野 毅彦
- 職名
- 科長
- 卒業年度
- 平成5年
- 資格
- 日本精神神経学会指導医・専門医、精神保健指定医
- 専門分野
- 精神疾患全般(特にうつ病、双極性障害)

- 氏名
- 新福 正機
- 職名
- 医員
- 資格
- 日本精神神経学会指導医・専門医、精神保健指定医
- 専門分野
- 精神疾患全般

- 氏名
- 関 英一
- 職名
- 医師
- 資格
- 日本精神神経学会指導医・専門医、精神保健指定医、日本医師会認定産業医、認知症サポート医
- 専門分野
- 精神疾患全般

- 氏名
- 竹熊 真理

- 氏名
- 板東 央矩
- 職名
- 専攻医
- 卒業年度
- 平成30年
- 専門分野
- 精神疾患全般

- 氏名
- 杉原 正子
- 職名
- 非常勤医
- 資格
- 日本精神神経学会専門医、日本医師会認定産業医
- 専門分野
- 精神疾患全般(特にアルコール依存)

- 氏名
- 小野 裕彌
- 職名
- 非常勤医
- 卒業年度
- 平成30年
- 専門分野
- 精神疾患全般

- 氏名
- 千葉 ちよ
- 職名
- 心理療法士
- 卒業年度
- 平成9年
- 資格
- 公認心理師・臨床心理士
- 専門分野
- 心理検査・心理療法

- 氏名
- 野村 真睦
- 職名
- 心理療法士
- 卒業年度
- 平成13年
- 資格
- 公認心理師・臨床心理士・精神保健福祉士
- 専門分野
- 心理療法・心理査定