薬剤部
最新情報
- 2025年10月28日
- お薬手帳、健康食品・サプリメントの使用についてを更新しました
- 2025年10月28日
- 術前中止薬一覧(手術前休薬期間の目安)を更新しました
- 2025年10月07日
- 令和7年度 第2回薬薬連携研修会 ’Polaris’ 開催のお知らせ
- 2025年09月02日
- 簡易懸濁法データベース(PDF:362KB)を更新しました
- 2025年04月14日
- 各診療科公開レジメンを更新しました
- 2024年05月01日
- 【製薬企業の皆様へ】東京医療センターにおける医薬品情報活動について (お願い)
- 2023年07月24日
- 薬剤部の紹介を更新しました
- 2022年11月18日
- 【保険薬局の皆様へ】トレーシングレポートのオンライン受付について (PDF : 80KB)
- 2021年07月14日
- 後発医薬品及び一般名処方の変更調剤に係るFAX報告の取り扱いについて(PDF : 346KB)
患者さんへのお知らせ
保険薬局の皆様へ
訪問薬剤管理指導報告書につきましては、地域医療連携室(FAX:03-3411-2596)宛へお送りください。
術前中止薬一覧(手術前休薬期間の目安)
製薬企業の皆様へ
東京医療センターにおける医薬品情報活動について、下記より掲載している内容をご確認ください。
長期実務実習生の方へ
薬剤部見学希望の方へ
当院の見学を希望される場合は関東信越グループのホームページにあるQRコードより申し込みください。
なお、ご不明な点は薬剤部長または副薬剤部長(病院代表:03-3411-0111)へお電話ください。
薬剤部の紹介
国立病院機構東京医療センター薬剤部は、2025年度目標と取り組む具体的事項を下記として薬剤業務を展開しています。
- 患者ケアの向上につながる安全で質の高い医療を提供する
- 「がん薬物療法体制充実加算」 、「バイオ後続品使用体制加算」、「術後疼痛管理チーム加算」、「周術期薬剤管理加算」、「外来腫瘍化学療法診療料」、「連携充実加算」などを始めとする指導料、管理料、加算(上位加算)を積極的に算定する
- 薬剤管理指導の推進
→ 2025年度は月2,200件(最低月1,900件以上)、指導ベースで月2,600件(最低月2,600件)を目標とする - 処方支援・診療支援、プレアボイド報告、副作用報告を増やす
- 就業規則、各業務手順を遵守し、現状に則したマニュアル等の整備を行い、医療過誤・事故の未然防止を図る
- 高度・急性期病院として地域医療に貢献する
- がん治療センター業務機能を向上させる
→ 無菌製剤、がん化学療法、連携充実、情報提供、広報活動、近隣保険薬局との研修会の推進 - 入退院支援センターの薬剤師業務を充実させる
→ 退院時薬剤情報の管理指導及び保険薬局との連携強化、退院薬剤サマリの作成
→ 近隣薬剤師会との「服薬情報等提供料3」算定に伴う連携構築(DENENプロジェクトの推進)
- がん治療センター業務機能を向上させる
- 勤務環境、業務内容、行動基準を見直す
- 勤務時間管理意識を高く持ち、超過勤務時間を減少させる勤務・業務体制を検討する
- 業務の効率的標準化(曜日・時間によるバラツキの改善等)を行う
- 共同薬物療法管理業務(CDTM)によるタスク・シフト/シェアを積極的に検討する
- 臨床研究・治験、教育研修活動に積極的に取り組む
- 各種認定・専門薬剤師の養成、次世代の薬剤師の受け入れなどを行い底上げを図る
調剤、製剤、医薬品管理、無菌製剤調製、医薬品情報管理、病棟薬剤業務はもとより、教育・研修業務や各種チーム医療、がん治療センター、救命救急センター、手術室、臨床研究・治験推進室、薬剤師外来、入退院支援センターなどのさまざまな場面や部門に薬剤師が参加し、多様化する薬剤業務の変化に柔軟に対応し、「安全で質の高い、患者さんに寄り添う医療の提供」に努めています。
2025年10月
薬剤部長 軍司 剛宏
(1) スタッフ
薬剤師 50名(薬剤部長1名 副薬剤部長2名 主任薬剤師9名を含む)
薬剤助手3名
(2) 組織
(3) 資格・認定薬剤師等(延べ数)認定施設
資格・認定薬剤師等
- 日本病院薬剤師会 がん薬物療法認定薬剤師 1名
- 日本病院薬剤師会 感染制御専門薬剤師 2名
- 日本病院薬剤師会 感染制御認定薬剤師 4名
- 日本病院薬剤師会 精神科薬物療法認定薬剤師 1名
- 日本医療薬学会 がん専門薬剤師 3名
- 日本医療薬学会 医療薬学専門薬剤師 1名
- 日本臨床腫瘍薬学会 外来がん治療専門薬剤師 1名
- 日本臨床腫瘍薬学会 外来がん治療認定薬剤師 2名
- 日本医療情報学会 医療情報技師 1名
- 日本緩和医療薬学会 緩和薬物療法認定薬剤師 1名
- 一般社団法人薬学教育協議会 認定実務実習指導薬剤師 9名
- 日本生薬学会/日本薬剤師研修センター 漢方薬・生薬認定薬剤師 1名
- 日本糖尿病療養指導士 5名
- 日本化学療法学会 抗菌化学療法認定薬剤師 4名
- 日本臨床救急医療学会 救急認定薬剤師 1名
- 日本DMAT隊員 3名
- 日本臨床試験学会 GCPパスポート 1名
- 日本リウマチ財団リウマチ登録薬剤師 1名
- 日本麻酔科学会 周術期管理チーム認定薬剤師 1名
- 日本循環器学会 心不全療養指導士 3名
- 日本アレルギー疾患療養指導士認定機構 アレルギー疾患療養指導士 1名
認定施設
- 日本病院薬剤師会・がん薬物療法認定薬剤師研修施設
- 日本病院薬剤師会・プレアボイド報告施設
- 日本医療薬学会・がん専門薬剤師研修認定施設
- 日本臨床腫瘍薬学会・がん診療病院連携研修認定病院
- 日本病院薬剤師会・薬学長期実務実習受入施設
- 病院・薬局実務実習関東地区調整機構・実務研修生受入登録施設
2025年10月15日現在
(4) 主な業務実績
| 項目 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | |
|---|---|---|---|---|
| 注射処方箋枚数 | 入院 | 168,631 | 178,134 | 191,442 |
| 外来 | 46,453 | 49,236 | 48,255 | |
| 処方箋枚数 | 入院 | 133,879 | 129,719 | 142,536 |
| 外来院内 | 21,583 | 19,420 | 16,573 | |
| 外来院外 | 122,342 | 119,418 | 120,834 | |
| 院外処方せん発行率 | 85.00% | 86.01% | 87.92% | |
| 薬剤管理指導料(件) | 23,357 | 22,369 | 22,795 | |
| 病棟薬剤業務実施加算1(件) | 34,415 | 35,572 | 38,302 | |
| 病棟薬剤業務実施加算2(件) | 7,361 | 9,544 | 10,012 | |
| 術後疼痛管理チーム加算(件) | 756 | 2,859 | 3,285 | |
| 周術期薬剤管理加算(件) | 2,526 | 3,535 | 3,826 | |
| 無菌製剤処理料1(抗がん剤)(件) | 17,584 | 18,515 | 17,248 | |
| 無菌製剤処理料2(1以外のもの)(件) | 426 | 334 | 278 | |
| 連携充実加算請求件数 | 3,037 | 3,792 | 3,891 | |
| がん患者指導管理料ハ(件) | 171 | 62 | 75 | |
| がん薬物療法体制充実加算 | - | - | 101 | |
| 医薬品安全性情報報告件数 | 8 | 2 | 2 | |
| プレアボイド報告数 | 305 | 182 | 202 | |
学会発表等
(1) 原著論文
2024年度
・上田真也. 臨床研究、論文投稿を行うメリット、デメリット. 医療, 2024; 78 (4), 224-228.
・Ishimura A, Ogawa C, Yatabe M, Tani K, Inoue M. Differences in fluidity and viscosity of brand-name and generic injectable ointment, Drug Discov Ther. 2024 Sep 19;18(4):265-268. doi: 10.5582/ddt.2024.01051.
・Shimanuki Y, Shimomura A, Ogawa C, Komuro M, Terakado H. A retrospective single institutional analysis of outpatient chemotherapy in patients with cancer during the COVID-19 pandemic, Glob Health Med. 2024 Aug 31;6(4):268-272. doi: 10.35772/ghm.2023.01134.
・上田真也, 小川千晶, 軍司剛宏, 成田和希, 植松若那, 奥隅拓朗, 薄雅人, 山本吉章. 特発性肺線維症患者におけるニンテダニブによる肺機能障害の発現リスク因子に関する検討. 日本病院薬剤師会雑誌, 2025; 61(2) 155-160.
2023年度
・太田貴洋, 小川千晶, 駒井信子, 工藤彰, 吉川至, 大塚知信, 石垣千絵, 谷地豊. 臨床研究への意識向上を目的とした自施設教育プログラムの導入と成果. 日本病院薬剤師会雑誌, 2024; 60(2) 117-122.
2022年度
・Tsuchiya A, Ogawa C, Kondo N, Kojima Y, Yamada Y, Terakado H. Exploratory study on relative dose intensity and reasons for dose reduction of adjuvant CAPOX therapy in elderly patients with colorectal cancer.Glob Health Med. 2022 Jun 30;4(3):180-185. doi: 10.35772/ghm.2021.01018.
・Ichimura T, Ogawa C, Murata H, Miyahara K, Yuge S, Tsukioka R, Kado K, Yoshimura T, Suzuki K, Nomura H, Shimizu H. Community pharmacists' measurement of health-related quality of life in outpatients taking high-risk drugs. Pharmazie. 2022 Jun 1;77(6):202-206. doi: 10.1691/ph.2022.1914.
・村田宗一, 市村丈典, 村田勇人, 齋藤貴弘, 宮田広樹, 小川千晶, 的場匡亮, 三邉武彦, 鈴木賢一, 原山眞理子, 加藤 肇, 清水久範. 保険薬局薬剤師による医療 application を用いた健康関連 QOL 評価の業務標準化に向けた事例報告. ITヘルスケア誌, 2022; 17(2): 2-10. doi.org/10.11204/ithc.17.2_2
(2) 学会発表(シンポジウム,依頼講演は除く)
2024年度
・駒井信子, 大塚健太郎, 今村有那, 高橋明子, 工藤彰, 小川千晶, 吉川至, 大塚知信. Google Formによるトレーシングレポートの簡易的オンライン受信の取り組み. 第26 回日本医薬品情報学会総会・学術大会, 千葉, 2024.6.1.
・長山佳之, 小川千晶, 工藤彰, 長尾嘉真, 石嶋麗, 今村有那, 大塚健太郎, 大栗宝子, 大塚知信. 薬薬連携連絡会「Polaris」の参加人数増加に向けて取り組んだ連携充実加算算定患者のかかりつけ薬局調査 Part2. 第16回日本がん薬剤学会, 東京, 2024.6.8.
・上田真也. クリニカルクエスチョンからリサーチクエスチョンへ. 2024年度第1回関信地区国立病院薬剤師会臨床研究推進研修会 (Web) 2024.6.22.
・新保一, 小川千晶, 古川真央, 河野通寿, 古野毅彦, 軍司剛宏. オレキシン受容体拮抗薬における悪夢の出現に関する実態調査. 第8回日本精神薬学会・学術集会, 東京, 2024.9.21.
・古川真央, 新保一, 小川千晶, 目黒康平, 森岡秀夫, 軍司剛宏. 整形外科病棟におけるベンゾジアゼピン系睡眠薬またはオレキシン系睡眠薬を入院導入した患者の使用動向調査. 第8回日本精神薬学会・学術集会, 東京, 2024.9.21.
・新保一, 小川千晶, 野島ちひろ, 新海朱里, 林美野里, 福田良子, 神谷友香, 前田愛理,菊地寛隆, 黒瀬友季, 吉川至, 福島龍貴, 軍司剛宏. 入退院支援センターにおける薬剤師介入実績と今後の課題. 第78回国立病院総合医学会, 大阪, 2024.10.19.
・正木匠,小川千晶,小林昌弘,前田直則,吉田園望,高垣花音,茂野絢子,上田真也,新保一, 益田泰蔵, 軍司剛宏. 感染制御を目的とした薬剤部内の細菌学的環境調査. 第78回国立病院総合医学会,大阪,2024.10.19.
・武重彩子, 吉川至, 新保一, 白濱奈歩, 長谷川真未, 小川千晶, 軍司剛宏.身近な医療DX として: 進捗管理システム導入による効果の検証. 第78回国立病院総合医学会, 大阪, 2024.10.19.
・赤岩愛記, 小川千晶, 茂野絢子, 上田真也, 新保一, 栗原智宏, 軍司剛宏. ICU・HCU患者におけるTAZ/PIPC投与に伴う低カリウム血症の実態調査. 第78回国立病院総合医学会,大阪,2024.10.19.
・林美野里, 小川千晶, 新保一, 新海朱里, 細谷治, 塩地園代, 今川貴仁, 林覚, 寺田友英, 富田勝司, 野本幸治, 軍司剛宏. 地域と病院を繋ぐ入退院支援業務DENEN Projectの取り組み. 第78回国立病院総合医学会,大阪,2024.10.18.
・新海朱里,今村有那,上田真也,長尾嘉真,武重彩子, 新保一,小川千晶.サステナブルな節約を目指して~Road to 2,000 万円. 第78回国立病院総合医学会, 大阪,2024.10.19.
・上田真也, 小川千晶, 成田和希, 植松若那, 奥隅拓朗, 薄雅人, 軍司剛宏. 潜在性結核感染症治療による肝機能障害発現リスク因子の検討. 第34回日本医療薬学会年会,千葉, 2024.11.4.
・林美野里, 小川千晶, 新保一, 武重彩子,吉川至,軍司剛宏.薬剤の血管外漏出のリスク要因に関する実態調査. 第19回医療の質・安全学会学術集会, 横浜, 2024.11.29.
・稲葉悠, 小川千晶, 武内偲乃, 小田実季, 渡慶里佳, 氷渡かおり, 片山充哉, 鄭東孝,軍司剛宏. 当院におけるCOVID-19に対する病院薬剤師の役割と今後の展望: 医療の質向上に向けた多職種連携と新興感染症対策. 第22回世田谷区医師会医学会, 東京,2024.12.7.
・小田実季, 小川千晶, 大塚健太郎, 赤岩愛記, 大栗宝子, 長山佳之, 石嶋麗, 今村有那,長尾嘉真, 籠尾壽哉, 清水隆之, 軍司剛宏. CCR4陽性成人T細胞性白血病/リンパ腫患者に対しモガムリズマブ投与により認知機能低下が疑われた1症例. 第14回日本臨床腫瘍薬学会学術大会2025, 横浜, 2025.3.15.
・長山佳之, 小川千晶, 長尾嘉真, 赤岩愛記, 大塚健太郎, 大栗宝子, 今村有那, 石嶋麗,軍司剛宏. 対面開催の薬薬連携連絡会「Polaris」における治療情報提供書の改訂に向けた取り組み. 第14回日本臨床腫瘍薬学会学術大会2025, 横浜, 2025.3.16.
・今村有那, 長尾嘉真, 石嶋麗, 赤岩愛記, 大栗宝子, 大塚健太郎, 長山佳之, 小川千晶,軍司剛宏. エンホルツマブ ベドチンの皮膚障害に対するデキサメタゾン予防投与の有用性の検討. 第14回日本臨床腫瘍薬学会学術大会2025, 横浜, 2025.3.16.
・長尾嘉真, 小川千晶, 石嶋麗, 赤岩愛記, 大栗宝子, 大塚健太郎, 長山佳之, 今村有那,須川恭敬,軍司剛宏. 抗がん薬における医療資源有効活用の考察. 第14回日本臨床腫瘍薬学会学術大会2025, 横浜, 2025.3.16.
・石嶋麗, 小川千晶, 赤岩愛記, 大栗宝子, 大塚健太郎, 長山佳之, 今村有那, 長尾嘉真,軍司剛宏.「がん薬物療法体制充実加算」新設に伴う薬剤師診察前面談の体制整備とその成果. 第14回日本臨床腫瘍薬学会学術大会2025, 横浜, 2025.3.16.
・林田悠佳, 小川千晶, 長尾嘉真, 赤岩愛記, 大栗宝子, 大塚健太郎, 長山佳之, 石嶋麗,今村有那,松井哲,軍司剛宏. HER2 陽性乳癌患者に対するT-DXd 投与における悪心・嘔吐発現状況の実態調査. 第14回日本臨床腫瘍薬学会学術大会2025, 横浜, 2025.3.16.
2023年度
・筒浦萌子,小川千晶,武内偲乃,新保一,森岡秀夫,大塚知信.周術期薬剤業務における抗菌薬適正使用への介入効果.第6回フレッシャーズ・カンファランス. 京都,2023.6.11.
・渡慶次里佳, 小川千晶, 新保一, 氷渡かおり, 武内偲乃, 稲葉悠, 小田実季, 片山充哉, 大塚知信.バンコマイシン初回投与設計における適正使用推進に向けた取り組みと薬剤師介入効果.第77回国立病院総合医学会総会. 広島,2023.10.20.
・武内偲乃,小川千晶,新保一,氷渡かおり,稲葉悠,渡慶次里佳,小田実季,片山充哉,大塚知信.腎機能低下患者に対するバンコマイシン至適投与量設計の検討.第77回国立病院総合医学会総会. 広島,2023.10.20.
・武内偲乃,氷渡かおり,稲葉悠,小田実季,筒浦萌子,栗原智宏.当院における救急科患者でのバンコマイシン採血ポイントの違いによる腎機能障害出現率の比較.第72回日本感染症学会東日本地方会学術集会・第70回日本化学療法学会東日本支部総会合同学会. 東京,2023.10.25.
・高橋明子,小川千晶,筒浦萌子,河野通寿,新海朱里,小松﨑祥,大塚健太郎,新保一,安村里絵,吉川保,石志紘,大塚知信.周術期薬剤業務における介入効果と今後の展望.第77回国立病院総合医学会総会. 広島,2023.10.20.
・小川千晶.薬薬連携の“理想”を具現化するために: 病院薬剤師の立場から薬薬連携の醸成を本気で考えてみる.第33回医療薬学会年会. 宮城,2023.11.5.
・新保一,小川千晶.地域と病院を繋ぐ入退院支援業務「DENEN project」の取り組み: 進化する薬剤師連携. 日本医療マネジメント学会第24回東京支部学術集会. 東京,2024.2.18.
・長山佳之, 小川千晶, 工藤彰, 長尾嘉真, 石嶋麗, 今村有那, 大塚健太郎, 大栗宝子, 大塚知信.薬薬連携連絡会Polaris の参加人数増加に向けて取り組んだ連携充実加算算定患者のかかりつけ薬局調査.日本臨床腫瘍薬学会学術大会2024. 神戸,2024.3.2.
・石嶋麗, 小川千晶, 武重彩子, 工藤彰, 長尾嘉真, 長山佳之, 大塚健太郎, 大栗宝子, 今村有那,大塚知信. 膵癌化学療法時における糖尿病専門医による血糖管理状況と薬剤師の役割.日本臨床腫瘍薬学会学術大会2024. 神戸,2024.3.2.
・長尾嘉真,小川千晶,工藤彰,大栗宝子,大塚健太郎,長山佳之,今村有那,石嶋麗,大塚知信.がん化学療法に対するホスネツピタントの有効性と安全性の実態調査.日本臨床腫瘍薬学会学術大会2024. 神戸,2024.3.2.
・月岡良太, 市村丈典, 小川千晶, 辻将成, 村田勇人, 宮原克明, 宮田広樹, 弓削吏司, 角佳亮,吉村朋展, 鈴木賢一, 野村久祥, 清水久範.保険薬局におけるハイリスク薬服用患者の継続的なQALY評価の検証.日本臨床腫瘍薬学会学術大会2024. 神戸,2024.3.2.
2022年度
・福田良子,太田貴洋,野島ちひろ,神谷緩子,前田愛理,石垣千絵,吉川至,小川千晶,大塚知信,谷地豊. 入退院支援センター事前面談における能動的アプローチ. 日本病院薬剤師会関東ブロック第52回学術大会, 神奈川, 2022.8.20-21.
・野島ちひろ,太田貴洋,福田良子,神谷緩子,前田愛理,石垣千絵,吉川至,小川千晶,大塚知信,谷地豊. 当院における予定入院患者を対象としたポリファーマシーについての実態調査. 日本病院薬剤師会関東ブロック第52回学術大会, 神奈川, 2022.8.20-21.
・太田貴洋,小川千晶,工藤彰,駒井信子,石垣千絵,吉川至,大塚知信,谷地豊. 当院の薬剤師を対象とした個別指導型『臨床研究塾』設立とその成果. 日本病院薬剤師会関東ブロック第52回学術大会, 神奈川, 2022.8.20-21.
・長山佳之,新島大輔,矢田部恵,工藤彰,工藤浩史,谷健太郎,石嶋麗,今村有那,大塚健太郎,小川千晶,谷地豊. 保険薬局を対象とした薬薬連携の実践と研修会を充実させるためのアンケート調査. 第32回日本医療薬学会年会, 群馬, 2022.9.23-9.25.
・谷健太郎,新保一,田中央,秋山律,駒井信子,武重彩子,吉川至,小川千晶,大塚知信.一包化錠剤仕分け装置「タブソート」を用いた医薬品廃棄の削減について.第76回国立病院総合医学会, 熊本, 2022.10.7-8.
・三宅利佳,矢田部恵,新海朱里,小田実季,太田貴洋,吉川至,小川千晶,大塚知信.リウマチ性疾患患者に対する「リウマチ包括ケア薬剤師外来」の役割と取り組み.第76回国立病院総合医学会, 熊本, 2022.10.7-8.
・黒瀬友季,太田貴洋,福田良子,小澤夏美,神谷緩子,前田愛理,菊地寛隆,野島ちひろ,大塚健太郎,新海朱里,石垣千絵,吉川至,小川千晶,福島龍貴,谷地豊,大塚知信.入退院支援センターにおける「薬剤総合評価調整加算」「薬剤調整加算」算定促進に向けた取り組み.第76回国立病院総合医学会, 熊本,2022.10.7-8.
・太田貴洋,目黒康平,山本夏華,中村千里,斎藤望,古野毅彦,大塚知信,小林佳郎. クリニカルパス内の不眠時指示に係る薬剤の調査. 第76回国立病院総合医学会, 熊本, 2022.10.7-8.
・大塚健太郎,太田貴洋,小田実季,黒瀬友季,三宅利佳,石志紘,吉川保,松浦友一,石垣千絵,吉川至,小川千晶,木下貴之,大塚知信,谷地豊. 当院における「抗血栓薬休薬後の再開基準の目安一覧表」の作成とその取り組みについて.第76回国立病院総合医学会, 熊本, 2022.10.7-8.
・田中央,片桐梓,工藤彰,山田昌彦,神長雅浩,西村富啓. 薬剤部科を対象とした医薬品供給不足に関するアンケート調査.第76回国立病院総合医学会, 熊本, 2022.10.7-8.
・月岡良太, 市村丈典, 小川千晶, 宮原克明, 弓削吏司, 角佳亮, 吉村朋展, 鈴木賢一, 野村久祥, 清水久範. 保険薬局薬剤師のEQ-5D-5Lを用いた外来がん化学療法患者のHRQOL調査. 第60回日本癌治療学会学術集会, 神戸, 2022.10.20-10.22.
・金子めぐみ,武内偲乃,太田貴洋,丸山友佑,新福正機,谷地豊,大塚知信,古野毅彦.当院でのレンボレキサントの使用実績調査. 第35回日本総合病院精神医学会 総会, 東京, 2022.10.28-10.29.
・新保一,金子めぐみ,小松﨑祥,太田貴洋,齋籐望,古野毅彦,大塚知信.精神科リエゾンチーム回診記録の実態調査およびせん妄に関与しているリスク因子解析. 第35回日本総合病院精神医学会 総会, 東京, 2022.10.28-10.29.
・矢田部恵,小川千晶,工藤彰,大塚健太郎,長山佳之,石嶋麗,今村有那,武重彩子,谷健太郎,吉川至,大塚知信. nab-Paclitaxel製剤の供給制限が治療レジメンの選択に及ぼした影響. 日本臨床腫瘍薬学会学術大会2023, 愛知, 2023.3.4-3.5.
・太田貴洋. これからの海外研修者に期待すること. 日本臨床腫瘍薬学会学術大会2023, 愛知, 2023.3.4-3.5.
・畑山賢輔.コロナ禍における消防訓練方法の検討.第28回日本災害医学会総会・学術集会,岩手, 2023.3.9-3.11.
2025年10月15日現在
薬剤部の業務
(1) 調剤業務
調剤室では、入院及び外来患者さんの処方せん調剤を行っています。 薬剤師は、医師から処方された内容について、用法・用量や相互作用、重複薬の有無を確認した上で調剤します。 処方せんの内容に疑義があれば医師に照会し、問題がある場合には処方変更を依頼します。
調剤時には、計数調剤監査システムを用いて薬剤名や規格等の医薬品の間違いを防止する取り組みを行っており、安全な調剤につなげています。 最終鑑査では、別の薬剤師が取り揃えた医薬品に間違いがないかを確認します。 また入院患者さんについては、病棟担当薬剤師と連携・情報共有をしながら医薬品の適正使用に努めています。
(2) 注射業務
注射室では、医師が入力した注射処方せんに基づき調剤を行い、病棟・外来へ払い出しています。注射処方せんの鑑査では、投与量、投与経路、投与速度、配合変化など処方内容を複数名の薬剤師で確認しています。疑問な点がある時は、処方医に問い合わせて確認しています。患者さんの注射薬は個人セットとして1回施用単位での調剤で運用しており、効率的に医薬品を取り揃えるために、注射薬自動払い出しシステム(アンプルピッカー)を2台導入しています。また、手術室担当者と連携して手術室で使用された医薬品の補充業務なども行っています。


処方チェックシステム(IRIS)により、処方薬の重複、薬品アレルギー、相互作用等のチェックを行い、安全性の向上に努めています。また、処方薬の払い出しボックスへの入れ間違いを防止するため、バーコードによる照合を行える進捗管理システムを導入しています。
(3) 手術室業務
手術室には、麻薬や筋弛緩薬、向精神薬など厳重な管理を必要とする医薬品が多数配置しており、紛失や盗難防止、適正使用の観点から、2013年より薬剤師1名が常駐し医薬品の管理を行っています。業務内容として、術中に使用する医薬品の払出し、術後に使用した医薬品の受領、使用医薬品の確認を行います。また、患者さんが安心して手術を受ける事ができるよう手術前日に、アレルギー・副作用歴、内服薬、術前中止薬、使用する抗菌薬の適正性を確認しています。医薬品によるアレルギーの既往がある場合には代替薬の提案を行っています。その他、2016年から麻酔科医の業務負担軽減の取り組みの一環として、IV-PCAポンプ及び硬膜外PCAポンプの調製を薬剤部でサポートしています。
(4) 医薬品管理業務
当院における採用医薬品は、約1600品目(内服薬:約700品目、外用薬:約250品目、注射薬:約650品目)です。 医薬品管理室では、これらの医薬品について、適正な在庫管理と品質管理を行っています。患者さんへ適切に治療が行われるよう、日々の在庫数量の動向確認のほか、医薬品の流通状況について卸業者や製薬会社から情報収集を行っています。
また、医薬品を保管する際には、法的規則に従って保管を行う必要があり、薬剤部以外の部署でも適切に保管されているか定期的にチェックしています。さらに、当院では「キュービックスシステム」を導入することにより一部の医薬品管理を自動化し、より確実で信頼できる供給体制を整えています。
(5) 医薬品情報管理業務
医薬品情報管理室では、薬物療法を適正に行うために各種情報を製薬会社、公的機関、文献検索などから収集し管理しています。 収集した情報は、病院内LANシステムの掲示板などにより関係部署に随時提供しています。 医薬品の回収、緊急安全性情報などの緊急性を要する情報については、病棟及び診療科担当薬剤師を通じて迅速に情報提供を行っています。また、医師・看護師などからの問い合わせに文献などに基づいて回答するとともに、病棟担当薬剤師への情報支援活動も行っています。 その他、保険薬局からのトレーシングレポートへの対応、電子カルテの医薬品マスタなどの管理なども行っています。
(6) 製剤業務
製剤室では、院内製剤の調製及び予製を行っています。院内製剤とは、診療上必要である医薬品が製造されていなかったり、患者さんに適した剤形が市販されていなかったりする場合に、医師の依頼に基づき、院内で薬剤師が調製するものです。 当院では、調剤の効率化を図るための予製を含めると約30種類の院内製剤を取り扱っています。
院内製剤には、擂潰機(らいかいき:電動乳鉢装置)やオートクレーブ(高圧蒸気滅菌機)を使用するものや、クリーンベンチで調製するものもあります。これらの機器や製剤室の環境管理を行い、安全な院内製剤を患者さんに届けることができるよう努めています。
(7) 薬剤師外来業務
調剤室内にある薬剤師外来ブースでは、薬物治療が適切に実施されるよう外来患者さんへの様々なサポートを行っています。
- 服用方法が煩雑な経口抗がん薬や、副作用マネジメントが重要となる抗がん薬を開始される患者さんに対し、服薬状況や副作用について確認し、安心して治療が継続できるように支援しています。
- 自己注射製剤(インスリンや抗リウマチ薬など)や吸入薬などが開始となる場合や、手技に不安がある患者さんに対し、薬剤についての説明だけでなく、手技の説明や確認を行っています。
(8) 外来化学療法業務
がん薬物療法に精通した薬剤師が、がん治療センター(外来化学療法室)に常駐し、医師・看護師と協力して安全で効果的ながん薬物療法の実施に努めています。薬剤師が抗がん薬の点滴治療を行う患者さんに対して面談し、治療内容の説明(治療スケジュールや注意すべき副作用とその発現時期や対応方法など)や、治療に伴う副作用のモニタリングを行っています。そして副作用に応じて適切な支持療法を提案しています。また、治療の情報は院外の保険薬局と共有し連携を図ることで、より質の高い外来がん治療を提供できるよう務めています。
(9) 無菌製剤調製業務
無菌調製室では、主にがん治療センターや病棟で投与される抗がん薬や高カロリー輸液を無菌的に調製しています。室内には安全キャビネット2台とクリーン・ベンチ2台を設置し、微生物や有害物質による汚染を防いでいます。がん薬物療法を施行する前日には治療レジメンチェックシートを全ての患者さんに作成し、投与量、投与間隔、支持療法が適切であるかを確認しています。そして、抗がん薬を調製する前には薬剤師も電子カルテから採血結果を確認することで安全に治療できるよう支援しています。抗がん薬の調製は注射薬混注監査システムを導入し、正確な抗がん剤調製が担保されています。また、抗がん薬による被曝を防止するため、閉鎖式薬物移送システム(CSTD)を用いて、患者さんや医療従事者に安全な医療を提供しています。
なお、当院で運用している抗がん剤レジメン一覧は、がん治療センターのページから閲覧することができます。
(10) 試験検査等業務
試験検査室では、主に薬毒物中毒患者さんの胃液、血液、尿などの試料を分析することで、どのような薬物をどれくらいの量を服用(摂取)したか推定するなどして、より精度の高い薬物療法を支援しています。また、地下鉄サリン事件や和歌山ヒ素カレー事件など平成10年以降に多発した中毒事件を契機に、医療現場における迅速な中毒原因物質の特定に対するニーズが高まり、当時の厚生省が全国73か所の病院に分析機器を配備しました。 当院もその一つであり、1998年にガスクロマトグラフ質量分析計や高速液体クロマトグラフなどの分析機器が配備され、2019年には東京都からの助成を受けて、一部機器の更新を行っています。
(11) 入退院支援業務
入退院支援センターには薬剤師が終日常駐し、入院予定の患者さんを対象に現在使用されている医薬品、過去に生じた医薬品に関連する副作用やアレルギー歴の確認、市販薬・サプリメントなどの使用状況、医薬品のご自宅あるいは施設での管理状況を確認しています。また、手術および検査を予定している患者さんには事前に中止すべき医薬品があるかを確認し、休薬指導が必要な患者さんには説明を行っています。退院まで安心して療養生活を送ることができるよう薬物療法の専門家として診療部、看護部、栄養管理室と連携し入院前から患者さんへの支援を行っています。
(12) 病棟支援業務
当院では、病棟薬剤業務実施加算1と病棟薬剤業務実施加算2の算定を行っています。病棟薬剤師は、患者さんが入院する際に持参薬の鑑別を行い、医師と協働し、入院後の薬物療法を支援しています。また、カンファレンスや回診への参加を通し、多職種でチームとなり患者さんへ医療を提供しています。その他、入院中に開始する医薬品の説明及び退院後の服薬説明を行い患者さんに寄り添った服薬指導を実践しています。退院後も入院中の薬物療法を継続出来るよう、必要に応じてかかりつけの保険薬局に向けた薬剤管理サマリーを作成しお渡ししています。
(13) 研究部門
薬剤師が行う臨床研究の質を高める目的で、2021年度より当部門が設立しました。活動内容は薬剤師が主任研究者となる研究に係るIRB申請資料の事前レビューや、研究経験が浅い薬剤師を対象に講義研修の企画立案および個別指導型「臨床研究塾」を設立し、臨床研究を実施するための支援を行っています。その内容としては、研究経験には大きな個人差があるため、実臨床の場において着目すべきポイントや臨床研究シーズの見つけ方など、臨床研究の着想段階から倫理審査委員会へ研究計画書提出及び学会等における成果発表までの支援体制を構築しています。より多くの有用なエビデンスを薬剤部から生み出していきたいと考えています。
(14) 薬剤部内チーム
前述の業務以外に、薬剤部の業務が円滑に進むよう以下のチーム活動もしています。
①簡易懸濁チーム
当院では、内服薬を経管投与する際に、錠剤の粉砕やカプセルの開封をせずに温湯に崩壊懸濁させて経管投与する簡易懸濁法を推奨しています。 簡易懸濁チームは、実際に簡易懸濁法で懸濁させた医薬品と経管チューブを用いて、通過試験を年2回実施し、データベースを更新しています。 本データベースは、当院ホームページへ掲載し無料で一般公開しています。
②医療安全推進チーム
医療安全推進チームでは、安全・安心な医療を提供するために、薬剤部内で発生したインシデント・アクシデント事例及びヒヤリ・ハット事例を集計し、毎月薬剤部員に周知するとともに、今後同じようなことが起こらないための対策を検討しています。

③糖尿病チーム
糖尿病療養指導士の資格を有する薬剤師を主とするメンバーが他職種と連携して糖尿病患者さんの薬物療法をサポートしています。
チーム医療について
(1) がんサポート/心不全緩和ケアチーム
薬剤師は、毎日行われるチーム回診に参加し、医療用麻薬を中心とする薬剤の情報提供や適正使用に努め、各患者さんを担当する薬剤師とも連携し薬物療法をサポートする役割を担っています。 また、週1回行われる多職種カンファレンスへの参加、緩和ケア外来での診療サポート、院内外に向けた緩和ケアの啓発の為の各種研修会や勉強会、市民公開講座などの企画・運営などの活動も行っています。
(2) がんチーム
がんチームは、高度化するがん診療に対応するため、がん関連の学会認定取得者を中心に編成されています。各スタッフは、普段はそれぞれ病棟及び外来でがん患者さんを中心に業務展開しつつ、無菌調製などのセントラル業務も兼務しています。その上で、がん薬物療法に関わる多岐にわたる諸問題への対応の際に、チームスタッフで意見を出し合いながら解決策を検討しています。具体的には新規レジメン登録の際の内容精査や、保険薬局との連携体制の構築などです。
また、当院は日本臨床腫瘍薬学会の「がん診療病院連携研修病院」として認定されました。がん診療病院連携研修とは、主に保険薬局に勤務する薬剤師を対象に、がんの専門的な薬学管理に加え、医療機関と連携して対応できる薬剤師を養成することにより、外来がん治療を安全に施行するとともに、地域がん医療において、患者とその家族をトータルサポートできることを目的としています。地域の保険薬局とも連携し、安全ながん化学療法を提供できるように日々努めています。
(3) NST
NST(栄養サポートチーム)は、治療効果の向上や合併症の予防のために、患者さんに合わせた最良の栄養療法を提供することを目的に活動しています。薬剤師は、栄養剤の量、種類及び投与経路の選択、現在使用している医薬品の副作用や相互作用の確認、嚥下の状態や最適な投与経路に応じた薬物療法の提案、栄養輸液の処方設計の支援などを通して、栄養療法に貢献しています。
(4) 褥瘡チーム
形成外科および皮膚科医師・皮膚排泄ケア認定看護師・管理栄養士・薬剤師で構成し活動しています。薬剤師は、毎週行われる褥瘡回診に参加し、内服薬・注射薬・外用剤・創傷被覆材の使用状況の確認を行い、必要な医薬品の情報提供を行っています。
(5) 災害チーム
有事の際に、薬剤部員が安全かつ適切な行動が行えることを目的に、災害マニュアルやアクションカードの整備を行っています。当院は災害拠点病院として、毎年10月に、近隣の医師会、薬剤師会と連携して災害訓練を実施し地域との医療連携体制の構築を図っています。また、DMAT指定医療機関でもあることから、薬剤部に日本DMAT、東京DMAT隊員が所属しており、政府訓練等の訓練や研修にも積極的に参加しています。
(6) ICT(感染対策)
病院全体及び地域の感染管理を担う実践的組織として、組織横断的に活動(感染対策の立案・評価・院内ラウンド・サーベイランス・教育啓発活動など)をしています。新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、感染症を取り巻く環境は劇的に変化しました。職員が安心して働ける環境を作り、患者さんが安心して医療を受けられる体制を確保していけるよう、日々感染症に関わる支援を行っています。
(7) AST(抗菌薬適正使用支援)
ASTは、感染症に関する知識を持つ医師や看護師をはじめ、薬剤師、臨床検査技師など多職種の医療従事者で構成されており、感染症の診療並びに抗菌薬の適正使用に関する診療支援を行うチームです。週3回、チーム活動を行っており、広域抗菌薬や抗MRSA薬などの長期使用症例・血液培養陽性症例・薬剤耐性菌検出症例・感染症診療におけるコンサルテーション症例への治療支援や、抗菌薬適正使用推進のための教育・啓発活動などを実践しています。
(8) 精神科リエゾンチーム
一般病棟に入院している際に、せん妄や抑うつになった患者さんを対象として、精神科医師、看護師と薬剤師で回診を行い、非薬物療法および薬物療法の提案を行っています。
また、精神疾患を抱える患者さんが身体疾患で入院した際には、他診療科医師の依頼のもと、薬物療法の専門家として精神症状を確認し、現在あるいは過去に使用している医薬品を把握し評価しています。適切に医薬品を使用することで、療養生活を安心して送れるよう携わっています。また、新型コロナ感染症による重症患者さんの、不安、せん妄および不眠などの改善を図るために、医師へ薬物療法の提案を行っています。
(9) 口腔ケアチーム
歯科口腔外科医師、臨床腫瘍科医師、放射線治療科医師、歯科衛生士、看護師、薬剤師で構成され、口腔管理が必要な患者さんに対して適切な口腔管理を行い、誤嚥性肺炎の予防や化学療法・放射線治療などの際の口内炎を軽減させることなどにより、患者さんの生活の質(QOL)を向上させるために活動しています。
薬剤師は化学療法について熟知しており、化学療法による口内炎の発現頻度や好発時期について医師へ情報提供をしています。また含嗽薬の提案も行っています。
(10) 術後疼痛管理チーム
APSチームは、麻酔科医、手術室看護師、薬剤師で構成されており、手術後の痛みや嘔気・嘔吐などを緩和するためのチームです。手術後の疼痛コントロールを良好にすることは早期離床、入院期間の短縮、患者満足度の向上に繋がります。また、鎮痛剤の適正使用と安全管理に対し、薬学的観点から助言を行うとともに医療スタッフの育成に努めています。
2025年10月15日現在