リウマチ膠原病内科

外来担当医表

診察場所 初診/再診 診察時間
  初診 午前 大重 小西 〇鈴木 〇鈴木 〇鈴木
  再診 午前 岡野 〇鈴木 〇鈴木 〇鈴木
大重 大重 岡野 小西
  再診 午後 牛窪(第2,4週)   羽磨 大重  

❄初診は予約制です。
◇印は副院長
〇印は医長

概要・基本方針

リウマチ膠原病内科では、関節リウマチや脊椎関節炎、全身性エリテマトーデス、強皮症、炎症性筋疾患、血管炎症候群やシェーグレン症候群などの膠原病全般、さらに関節や筋肉の痛みや不明熱に対応しています。

リウマチ・膠原病診療の目黒区世田谷区地域の中核的施設として、地域医療連携を推進しており、地域の医療機関からの紹介や、他の診療科からのコンサルトを含め、発症早期の診断と治療を実践しています。また、各疾患は慢性経過をとり、多臓器の障害を有することから、長期にわたって全身管理を要することも多く、日頃の健康管理は地域の医療機関に担当していただけるように、円滑な情報のやりとりが行えるような病診連携システムを構築しています。

  • リウマチ専門医が診療を担当します。個々の病状に応じた最善の治療を適切なタイミングで提供します。
  • 生物学的製剤を含めた抗リウマチ薬による国際的に標準とされる治療を提供します。
  • 院内の他の診療科との連携を密にとり、手術、リハビリテーションを含む総合的な医療を提供します。
  • 多職種によるチーム医療により高い治療のゴールを目指します。

診療の特徴

日本リウマチ学会専門医の資格を有する複数の専門医が在籍しています。専門医による専門性の高い診療を提供しています。

関節リウマチを始めとする各種膠原病の治療において、炎症や免疫に関与する分子をピンポイントによる抑制する生物学的製剤などの分子標的薬の登場により「ステロイドや非ステロイド性抗炎症薬中心の治療」からそれらが不要の治療へと画期的な進歩がもたらされました。当科では、関節リウマチ、関節症性乾癬、強直性脊椎炎、ベーチェット病、若年性特発性関節炎、全身性エリテマトーデス、血管炎などに対する先端的治療薬はすべて使用可能であり、安全性に細心の注意を払いながら、多くの方に積極的に使用しています。

膠原病では、多臓器に障害が及ぶことが多く、呼吸器、消化器、神経、循環器、皮膚などの病変を伴うことが多く、各々の専門知識と診断技術が必要です。当科では各専門科と協力して総合的な診療体制が整っています。また、手術適応の場合は当院整形外科での手術、リハビリテーションが必要な場合は当院リハビリテーション科において指導を受けることができ、膠原病に関する総合的な管理を行っています。

関節リウマチでは治療導入時に希望者には短期入院を行っています。多職種によるチーム医療を提供し、特に患者教育に重点を置いたより高いゴールを目指した治療を提供しています。

対象とする疾患

当科では、関節リウマチや膠原病など、いわゆるリウマチ性疾患全般の疾患の診療に当たります。主な病気を以下に記載します。これらの病気と診断された方、または疑われている方を対象と致します。

  • 関節リウマチ、悪性関節リウマチ
  • 全身性エリテマトーデス(SLE)
  • シェーグレン症候群
  • 抗リン脂質抗体症候群
  • 強皮症(SSc)、混合性結合組織病(MCTD)
  • 多発性筋炎・皮膚筋炎(PM/DM)
  • 分類不能型結合組織病(UCTD)
  • 血管炎症候群
    • 巨細胞性動脈炎、高安動脈炎、結節性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎、アレルギー性肉芽腫性血管炎、血管炎性肉芽腫症、アレルギー性紫斑病、混合性クリオグロブリン血症
  • 脊椎関節炎
    • 強直性脊椎炎、反応性関節炎、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患に伴う関節炎
  • 掌蹠膿疱症性骨関節炎
  • 成人スチル病
  • ベーチェット病
  • リウマチ性多発筋痛症、RS3PE症候群
  • 再発性多発軟骨炎痛風・高尿酸血症
     以下のような症状がある方
    • 関節が腫れて痛む朝になると手がこわばっている
    • 寒いときやストレスを感じるときに、指先が紫や赤色になる(レイノー症状)
    • 原因不明の37.5度以上の発熱が続いている
    • 日焼けをすると、発熱したり全身が赤くなったりする
    • 口の中に潰瘍ができやすい
    • 筋肉に力が入らない

当科で使用している分子標的薬の一覧

作用機序/一般名(商品名) 適応疾患(リウマチ膠原病) 投与方法 発売年
TNF阻害
インフリキシマブ(レミケード®)
※バイオシミラーあり
関節リウマチ、関節症性乾癬
強直性脊椎炎、ベーチェット病
点滴静注 2003年
エタネルセプト(エンブレル®)
※バイオシミラーあり
関節リウマチ、若年性特発性関節炎 皮下注射 2005年
アダリムマブ(ヒュミラ®)
※バイオシミラーあり
関節リウマチ、若年性特発性関節炎
関節症性乾癬、強直性脊椎炎
ベーチェット病
皮下注射 2008年
ゴリムマブ(シンポニー®) 関節リウマチ 皮下注射 2011年
セルトリズマブペゴル(シムジア®) 関節リウマチ 皮下注射 2013年
オゾラリズマブ(ナノゾラ®) 関節リウマチ 皮下注射 2022年
IL-6阻害
トシリズマブ(アクテムラ®) 関節リウマチ、若年性特発性関節炎
大型血管炎
点滴静注/皮下注射 2008年
サリルマブ(ケブザラ®) 関節リウマチ 皮下注射 2018年
T細胞共刺激阻害
アバタセプト(オレンシア®) 関節リウマチ 点滴静注/皮下注射 2010年
JAK阻害
トファシチニブ(ゼルヤンツ®) 関節リウマチ 経口 2013年
バリシチニブ(オルミエント®) 関節リウマチ 経口 2017年
ペフィシチニブ(スマイラフ®) 関節リウマチ 経口 2019年
ウパダシチニブ(リンヴォック®) 関節リウマチ、関節症性乾癬
強直性脊椎炎
経口 2020年
フィルゴチニブ(ジセレカ®) 関節リウマチ 経口 2020年
IL-12/IL-23阻害
ウステキヌマブ(ステラーラ®) 関節症性乾癬 皮下注射 2011年
IL-17A阻害
セクキヌマブ(コセンティクス®) 関節症性乾癬、強直性脊椎炎、
X線基準を満たさない体軸性脊椎炎
皮下注射 2016年
BLyS阻害
ベリムマブ(ベンリスタ®) 全身性エリテマトーデス 点滴静注/皮下注射 2017年
I型IFN受容体阻害
アニフロルマブ(サフネロー®) 全身性エリテマトーデス 点滴静注 2021年
IL-23p19阻害
リサンキズマブ(スキリージ®) 関節症性乾癬 皮下注射
(自己注射不可)
2019年
グセルクマブ(トレムフィア®) 関節症性乾癬、掌蹠膿疱症 皮下注射
(自己注射不可)
2019年
IL-5阻害
メポリズマブ(ヌーカラ®) 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症 皮下注射 2016年
B細胞阻害
リツキシマブ(リツキサン®) 血管炎症候群、強皮症 点滴注射 2013年

当科で実施している治験・臨床研究

治験
  • 標準治療で効果不十分な活動性の全身性エリテマトーデスを対象として薬剤の有効性及び安全性を評価するための治験
  • 活動性シェーグレン症候群患者を対象として薬剤の有効性及び安全性を評価するための治験
臨床研究
  • 日本における関節リウマチ患者の現状と問題点を全国的に継続的に明らかにするための共同臨床研究(倫理委員会承認番号:R20-178)
  • スマートフォンやウェアラブルデバイスで取得される活動量等と関節症状との関連を明らかにする研究(倫理委員会承認番号:R19-092)
  • 膠原病における診断・治療・合併症に関する研究(倫理委員会承認番号:R21-002)
  • 関節リウマチを対象とした日常診療下におけるサリルマブの前向き研究

診療実績(2022年度)

疾患別の入院及び外来患者数一覧(2022年度実績)

疾患名 外来通院患者数
関節リウマチ 730
シェーグレン症候群 250
リウマチ性多発筋痛症、RS3PE 134
全身性エリテマトーデス 129
強皮症 117
血管炎症候群 112
多発性筋炎・皮膚筋炎 43
脊椎関節症 36
ベーチェット病 35
IgG4関連疾患 40
成人スティル病 7
その他 400
合計 2033
疾患名 入院(のべ人数)
関節リウマチ 57
シェーグレン症候群 2
リウマチ性多発筋痛症、RS3PE 10
全身性エリテマトーデス 8
強皮症 8
血管炎症候群 28
多発性筋炎・皮膚筋炎 7
脊椎関節症 1
ベーチェット病 1
IgG4関連疾患 1
成人スティル病 3
その他 23
合計 149

スタッフ紹介

鈴木 勝也
氏名
鈴木 勝也
職名
科長
資格
日本リウマチ学会リウマチ専門医・指導医、総合内科専門医・日本内科学会指導医
専門分野
関節リウマチ、膠原病全般
大重 達寛
氏名
大重 達寛
職名
医員
資格
日本リウマチ学会リウマチ専門医、日本内科学会認定内科医
専門分野
関節リウマチ、膠原病全般
小西 美沙子
氏名
小西 美沙子
職名
フェロー
資格
日本リウマチ学会リウマチ専門医・指導医、総合内科専門医・日本内科学会指導医、日本リウマチ学会登録ソノグラファー、日本医師会認定産業医
専門分野
関節リウマチ、膠原病全般
岡野 裕
氏名
岡野 裕
職名
非常勤
資格
日本リウマチ学会リウマチ専門医・指導医、総合内科専門医・日本内科学会指導医、日本スポーツ協会スポーツドクター、日本パラスポーツ協会認定障がい者スポーツ医
専門分野
関節リウマチ、膠原病全般、痛風
泉 啓介
氏名
泉 啓介
職名
非常勤
資格
日本リウマチ学会リウマチ専門医・指導医、総合内科専門医・日本内科学会指導医、日本アレルギー学会専門医・指導医
専門分野
関節リウマチ、膠原病全般
大島 久二
氏名
大島 久二
職名
名誉院長
資格
日本リウマチ学会リウマチ専門医・指導医、総合内科専門医・日本内科学会指導医
専門分野
関節リウマチ、膠原病全般、ステロイド治療
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