一般・消化器外科
外来担当医表
診察場所 | 初診/再診 | 診察時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
診察室1 | 午前 | 〇浦上 | 下田 | 〇石 | 〇川口 | 〇浦上 | |
午後 | |||||||
診察室3 | 午前 | 鳥崎 | 島田 | 松井(般外) | 宮前 | ||
午後 | 栗原(救命) | ||||||
診察室5 | 午前 | 松本(純)~10:00 | 足立 | ストマ外来 | |||
午後 | ストマ外来 |
◇印は副院長
〇印は医長
当科の概要・特徴
当科で取り扱う疾患の領域は消化器全般、血管などほぼ全身にわたり、疾患の種類も多種多様です。さらに、近年の手術手技や治療法も激しく変革しています。この状況に対応するために、各スタッフの専門性を生かした診療体制をとっています。なかでもがん治療、緊急手術対応、低侵襲治療に重点を置いております。
外科以外の専門診療科とも綿密に連携することで、ご高齢の方や重複癌、併存疾患のある患者様にも幅広く対応し、おひとりおひとりに必要とされる治療をご提供しています。
特徴について
がん治療
がん治療には重点を置いており、手術だけでなく内視鏡治療、化学療法、放射線治療を含めた集学的治療、緩和医療なども行っています。


緊急手術に24時間対応
各スタッフは専門領域以外の疾患に対しても積極的に関与しています。日常から常に情報交換を行い、誰が担当しても一定の治療水準を維持できるように努めています。
低侵襲治療
地域の特性上ご高齢の患者様も多いため、病気の根治性と身体への負担を十分に考えて治療を行うことが重要となります。
手術は身体への侵襲が出来る限り小さくなるよう、鏡視下手術・ロボット支援下手術を積極的に行っています。

手術支援ロボット (da Vinci) による手術風景
診療実績
2022年度における当科の全麻症例および腰・局麻症例を合わせた手術件数は983件でした。その中で、緊急手術は140件、臨時手術(準緊急手術)は71件あり、両者を合わせると計221件で全手術件数の22.5%を占めていました。
手術件数推移(年度集計)

上部消化管外科グループ
主に4人の外科スタッフを中心に専門領域以外のスタッフも含めて全員で、年間約100例の新規がん疾患、約10例の良性疾患の治療を行なっています。
- 悪性・良性疾患を問わず、診断から治療、術後のフォローアップまで、担当スタッフが責任をもって担当します。
穿孔性胃・十二指腸潰瘍などの急性腹症、胃瘻造設などにも積極的に対応致します。 - 手術支援ロボット(da Vinci)をはじめ、腹腔鏡や胸腔鏡を用いた最新治療を積極的に導入しております。
- 関連する他科とも連携し、症例によっては、手術治療以外に放射線治療、化学療法、内視鏡治療という複数の治療方法を組み合わせた「集学的治療」により最大の治療効果を目指しています。
- 高齢者や重複癌・併存疾患のある患者様にも幅広く対応しています。





2022年度治療実績
手術件数 | 鏡視下手術 | |
---|---|---|
食道(手術) | 16 | 14 |
食道癌(食道胃接合部領域) | 14 (4) | 12 |
食道粘膜下腫瘍 | 1 | 1 |
食道穿孔 | 1 | 1 |
治療件数 | |
---|---|
食道(集学的治療) | 23 |
化学放射線療法 | 6 |
放射線療法 | 3 |
化学療法(薬物療法) | 14 |
手術件数 | 鏡視下手術(da Vinci手術) | |
---|---|---|
胃(手術) | 55 | 48 (9) |
胃癌 | 41 | 38 (9) |
胃粘膜下腫瘍 | 5 | 4 |
他癌腫 | 4 | 2 |
胃・十二指腸穿孔 | 4 | 3 |
下部消化管グループ
主に2人の外科スタッフを中心に、年間約150例の大腸疾患の手術を始め、化学療法や良性疾患の手術、肛門疾患の診療を行っています。
- 初診〜手術、その後の化学療法や緩和ケアを含む経過観察を担当医師が行います
- 腹腔鏡下手術には内視鏡外科技術認定医が関わることで安全に手術を行います。大腸がん手術の9割以上に行っております。
- 多くの大腸癌(結腸癌、直腸癌)に対してロボット支援下手術(下記)を行っています。
- 各診療科と連携をとり、高齢・併存疾患のある患者さんの治療も弱点なく行うことができます。

より身近になるロボット支援下手術
da Vinci(ダヴィンチ;手術支援ロボット)は、先端が自由に動くロボットの支援で行う腹腔鏡下手術の一種です。これまでより緻密・複雑な手術が可能となりました。患者さんへの負担が軽い低侵襲手術で、術後の早期回復・機能温存に寄与します。
2018年よりダヴィンチを用いたロボット支援下手術が直腸癌に保険適応になり、さらに2022年からは結腸癌に関しても保険適応になりました。全国的に増加傾向ですが未だ行える施設は限られています。当科でも2019年に導入し現在結腸癌・直腸癌を対象にロボット手術をおこなっています。当院ではプロクター(指導医)がおりますのでより多くの患者様にロボット支援下手術を受けていただくことが可能になります。
今後も安全性を担保しながら患者さんによりよい治療を提供できるよう、積極的に行っていく予定です。
2022年度下部消化管診療実績
手術件数 | 鏡視下手術(da Vinci手術) | |
---|---|---|
結腸癌 | 76 | 69 (16) |
直腸癌 | 32 | 30 (24) |
良性疾患・その他の悪性疾患 | 42 | 25 |
全 例 | 150 | 124 (40) |
肝胆膵グループ
主に2人の外科スタッフを中心に、年間約40例の新規がん手術治療,約100例の胆石症,胆嚢炎手術治療を行なっています。
大学の臓器グループとも連携し、症例によっては手術治療前に化学療法、放射線療法を組み合わせた「集学的治療」を導入し、最大の治療効果を目指しています。
- 診断から治療、術後のフォローアップまで、担当スタッフが責任をもって対応しています。
- 術前画像システムを駆使し,腹腔鏡を用いた低侵襲治療を積極的に導入しています。
- 2022年より保険収載されたロボット支援下膵体尾部切除術を2023年より導入開始しました。
- 待機的な腹腔鏡下胆嚢摘出術に対しては,傷が目立たないreduced port surgery(RPS)も積極的に導入しています。
- 肝胆膵内視鏡を用い,検査のみならず治療内視鏡も幅広く対応します。


術者、助手、内視鏡医、看護師が同一モニターで術野情報を共有できます

2022年度治療実績
症例数 | 鏡視下手術 (RPS) | |
---|---|---|
肝腫瘍切除手術 | 16 | 11 |
肝臓原発悪性腫瘍 | 5 | 3 |
転移性肝腫瘍 | 11 | 8 |
膵腫瘍切除手術 | 16 | 6 |
良性疾患手術 | 100 | 100 |
腹腔鏡下胆嚢摘出術(RPS) | 99(10) | 99(10) |
腹腔鏡下総胆管結石切石術 | 1 | 1 |
合計 | 132 | 117(10) |
虫垂切除
当科では虫垂炎に対して積極的に腹腔鏡手術を行っております。
通常は3泊4日程度の入院となります。
- 虫垂炎に対する腹腔鏡下手術には以下のメリットがあります。
- 傷が目立たず、術後の痛みが少ない
- 創部感染が少ない
- 腹腔鏡での観察により、婦人科疾患など他疾患との鑑別が可能である
- 症例に応じて、細径鉗子(傷がさらに小さくて済む)の使用や、傷の数の少ない手術(Reduced Port Surgery)も考慮致します。お気軽に御相談下さい。
- 単純性虫垂炎(カタル性、蜂窩織炎性)で保存的治療により改善した場合でも再燃の可能性を考慮し、患者様と相談の上で待機的腹腔鏡下虫垂切除(interval laparoscopic appendectomy)を検討致します。
- 膿瘍形成を伴う複雑性虫垂炎に対しては、抗菌薬投与や穿刺ドレナージによる治療を十分に行い炎症が改善してから、数か月後に待機的腹腔鏡下虫垂切除を行うことで良好な成績を得ています(腹腔鏡手術完遂率の向上、回盲部切除の回避、術後の創部感染・腹腔内膿瘍発生率の低下など)。

虫垂切除術実績
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | |
---|---|---|---|
腹腔鏡 | 84(98%) | 84(97%) | 79(98%) |
開腹 | 2 | 3 | 2 |
合計 | 86 | 87 | 81 |
鼠径ヘルニア
当科では鼠径ヘルニアに対して積極的に腹腔鏡手術を行っております。
通常は3泊4日の入院となります。腹壁瘢痕ヘルニアに対しても積極的に腹腔鏡手術を行っております。
- 鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡下手術には以下のメリットがあります。
- 傷が目立たず、術後の痛みが少ない
- 腹腔鏡によりヘルニアを確認しやすいため、より確実な修復が可能
- 両側症例では同じ傷で修復が可能
- 開腹ヘルニア手術後の再発症例に対し有用
- 次のような患者様には開腹手術をおすすめする場合がありますので担当医と御相談下さい。
- 腹部手術歴がある
- 全身麻酔が困難である

鼠径ヘルニア手術実績
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | |
---|---|---|---|
腹腔鏡 | 87(63%) | 53(51%) | 78(72%) |
開腹 | 52(37%) | 51(49%) | 31(28%) |
合計 | 139 | 104 | 109 |
スタッフ紹介
常勤医師

- 氏名
- 石 志紘 (せき しこう)
- 職名
- 手術診療部長・科長
- 専門医・認定資格
- 医学博士、外科学会専門医・指導医、がん治療認定医機構、がん治療暫定教育医・認定医、食道学会食道科認定医、米国臨床腫瘍学会アクティブメンバー
- 専門分野
- 食道外科、食道がん集学的治療、胃外科

- 氏名
- 浦上 秀次郎 (うらかみ ひでじろう)
- 職名
- 医長
- 専門医・認定資格
- 医学博士、外科専門医・指導医、消化器外科専門医・指導医、消化器がん外科治療認定医、肝胆膵外科学会評議員、肝胆膵外科学会高度技能指導医、内視鏡外科学会技術認定取得、胆道学会認定指導医
- 専門分野
- 肝胆膵外科、肝胆膵内視鏡検査・治療、胃外科(da、Vinci手術)

- 氏名
- 川口 義樹 (かわぐち よしき)
- 職名
- 医長
- 専門医・認定資格
- 外科学会専門医、がん治療認定医機構、がん治療認定医、内視鏡外科学会技術認定取得
- 専門分野
- 胃外科

- 氏名
- 関本 康人 (せきもと やすひと)
- 職名
- 医員
- 専門医・認定資格
- 医学博士、日本外科学会専門医、心臓血管外科専門医、日本脈管学会認定脈管専門医、腹部大動脈瘤ステントグラフト指導医、浅大腿動脈ステントグラフト実施医、下肢静脈瘤血管内焼灼術指導医
- 専門分野
- 血管外科

- 氏名
- 島田 岳洋 (しまだ たけひろ)
- 職名
- 医員
- 専門医・認定資格
- 医学博士、外科専門医、消化器外科専門医・指導医、大腸肛門病専門医、内視鏡外科技術認定医(大腸)、がん治療認定医、消化器がん外科治療認定医、ロボット手術認定プロクター(直腸)、消化器内視鏡専門医
- 専門分野
- 大腸外科、肛門外科、内視鏡検査・治療、ロボット手術

- 氏名
- 下田 啓文 (しもだ ひろふみ)
- 職名
- 医員
- 専門医・認定資格
- 医学博士、外科専門医、消化器外科専門医
- 専門分野
- 肝胆膵外科、肝胆膵内視鏡検査・治療

- 氏名
- 足立 陽子 (あだち ようこ)
- 職名
- 医員
- 専門医・認定資格
- 外科専門医
- 専門分野
- 大腸外科、肛門外科、内視鏡検査・治療

- 氏名
- 松井 一晃 (まつい かずあき)
- 職名
- 医員
- 専門医・認定資格
- 医学博士、外科専門医、消化器外科専門医、消化器がん外科治療認定医、日本食道学会食道科認定医
- 専門分野
- 食道外科、胃外科、内視鏡検査・治療

- 氏名
- 鳥崎 友紀子 (とりざき ゆきこ)
- 職名
- 医員
- 専門医・認定資格
- 外科専門医、腹部大動脈瘤ステントグラフト実施医
- 専門分野
- 血管外科
後期研修医

- 氏名
- 宮前 遊花 (みやまえ ゆか)
- 職名
- 専攻医
- 卒業年度
- 2018年
- 出身大学
- 東北大学

- 氏名
- 井出 瑶平 (いで ようへい)
- 職名
- 専攻医
- 卒業年度
- 2019年
- 出身大学
- 浜松医科大学

- 氏名
- 糸氏 望菜 (いとうじ もな)
- 職名
- 専攻医
- 卒業年度
- 2021年
- 出身大学
- 信州大学

- 氏名
- 岩井 貴寛 (いわい たかひろ)
- 職名
- 専攻医
- 卒業年度
- 2021年
- 出身大学
- 福岡大学
診療看護師(JNP)

- 氏名
- 森泉 元 (もりいずみ はじめ)
- 職名
- 診療看護師(JNP)
- 卒業年度
- 2016年
- 出身大学
- 東京医療保健大学大学院 看護学研究科卒
名誉院長

- 氏名
- 松本 純夫 (まつもと すみお)
- 職名
- 名誉院長
- 卒業年度
- 1973年
- 出身大学
- 慶應義塾大学卒
- 資格
- 医学博士、外科指導医、消化器外科専門医・指導医、内視鏡外科技術認定取得、消化器がん外科治療認定医
- 専門分野
- 消化器外科、内視鏡外科(腹腔鏡手術)、消化器癌治療、ヘルニア治療