骨折治療センター
概要・基本方針
骨折の分野において、この地域を支え、より高度な医療を提供するために、2024年に骨折治療センターを設立しました。骨折治療センターの担当医師は、整形外科医、救急医、総合内科医で構成されています。骨折の緊急度、重症度を適切に判断し、早期の社会復帰を目指し、チーム一丸となってスムーズに治療を遂行いたします。
外傷(=けが)は突然に起こり、患者さまの日常生活を著しく障害します。私たちの役割はその失われた機能を回復させることです。そのためには、正確な診断と病態の把握、原理や理論に基づいた治療選択、技術に基づく手術手技が重要となり、これらによって治療の効果も左右されます。全ての骨折に対して、最新の知識を取り入れ、かつ進歩した技術を学び、日々治療にあたっております。
また、現在の高齢化社会に対応した治療施設でありたいと考えております。
世界で最も高齢化率の高い日本では、高齢者の骨折が増加の一途をたどっています。その多くが骨粗鬆症を背景とした骨折であり、高齢者の日常生活動作能力(=ADL)を大いに低下させます。このADLの低下を少しでも防ぐためには、早期に質の高い治療を行い、かつ早期のリハビリテーションを行う事が最も大事です。
しかしながら高齢者の場合、もともとの慢性疾患(高血圧、脂質異常症、糖尿病、心臓疾患など)を有していることが多く、安全な手術及び術後のリハビリテーションの障害になります。当センターでは、これらに適切に対応するため、早期から多職種(総合内科医、看護師、理学療法士、作業療法士、薬剤師、管理栄養士、医療ソーシャルワーカーなど)と協力して治療にあたります。これらを円滑にすることにより、質の高い手術を、安全にかつ早期に行うことができ、患者さまのADLの改善につながると考えております。
主な診療内容とその取り組み
最近増加傾向にある高齢者の骨折(大腿骨近位部骨折、手関節部骨折、上腕骨近位部骨折、脊椎椎体骨折など)は言うまでもなく、交通事故、労災事故などの高エネルギー外傷、緊急手術を要する開放骨折、神経・血管損傷を伴った骨折にも対処しています。
大腿骨近位部骨折に対してはできるだけ24時間以内の手術を行っております。
整形外科外来では、独歩で来院される患者様を、また救急医療センターでは、救急車により搬入される骨折患者様を診察し、迅速・正確な状態把握と治療計画を心がけています。できるだけ早期に社会復帰できるよう、熟練した術者と最先端の治療機器を駆使し、治療を行なっています。また、術前カンファレンスは頻回に行い、綿密な治療計画と治療に遅れが生じないように心がけています。
外傷などで早期の診療を要する際に、骨折治療センター医師の予約が数日以内に入らない場合は、一般整形外科をご予約いただき早めの受診をお願いいたします。治療方針については骨折治療センター医師ならびに各部位の専門医師と検討し、可能な限り手術にも同席する体制をとっています。
スタッフ紹介
- 氏名
- 鎌田 雄策 (かまた ゆうさく)
- 職名
- 骨折治療センター長/手外科・上肢の外科センター長/整形外科医員
- 卒業年度
- 2002年卒
- 資格
- 日本専門医機構認定整形外科専門医、手外科専門医・指導医、日本手外科学会代議員、AO trauma Japan 上級会員、日本整形外科学会認定スポーツ医、日本整形外科学会認定リウマチ医、日本整形外科学会認定リハビリテーション医、日本スポーツ協会認定スポーツドクター、日本パラスポーツ協会認定パラスポーツ医
- 専門分野
- 手・肘の外科、四肢外傷、スポーツ整形外科(上肢)
- 氏名
- 林 智史 (はやし ともふみ)
- 職名
- 骨折治療センター副センター長/総合内科医員
- 卒業年度
- 2013年卒
- 資格
- 日本内科学会認定内科医、日本感染症学会専門医、ICD(インフェクションコントロールドクター)、日本プライマリ・ケア連合学会認定家庭医療専門医・指導医、総合診療専門医・特任指導医、臨床研修指導医
- 専門分野
- 総合診療、総合内科、家庭医、感染症内科
- 氏名
- 林 哲平 (はやし てっぺい)
- 職名
- 骨折治療センター副センター長/整形外科医員
- 卒業年度
- 2014年卒
- 資格
- 日本専門医機構認定整形外科専門医、AO Trauma Japan 上級会員、日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医、日本整形外科学会認定リウマチ医
- 専門分野
- 外傷、膝関節、人工関節手術
- 氏名
- 西島 貴之
- 職名
- 整形外科医員
- 卒業年度
- 2014年卒
- 資格
- 日本専門医機構認定整形外科専門医
- 専門分野
- 外傷、手外科・上肢の外科
- 氏名
- 小林 祐介 (こばやし ゆうすけ)
- 職名
- 救急科医員
- 卒業年度
- 2015年卒
- 資格
- 日本専門医機構認定整形外科専門医、救急科専門医、日本内科学会認定内科医
- 専門分野
- 外傷、手外科・上肢の外科、救急治療