形成外科

外来担当医表

診察場所 初診/再診 診察時間
診察室1   午前 〇落合(再診) 〇落合(初診) 交代制(再診)
再診のみ
〇落合(初・再診) 渡部(初・再診)
午後   褥瘡外来(初・再診)    
診察室2   午前 岡(初・再診) 渡部(初・再診)   木午前(初・再診) 金午前(初・再診)
午後       石原(レーザー) 乳房再建(初診)

※当日初診も受け付けておりますが、診察順が最後になりますので、紹介状をお持ちの方はあらかじめ予約をお取りの上お越しください。

◇印は副院長
〇印は医長

概要・基本方針

形成外科では主として体表の先天性及び後天性の変形、組織欠損に対して治療を行い、患者の形態的、機能的そして精神的な再建をお手伝いします。医長含め医師3名とレジデント1名で、非常勤医師の協力のもと、総合病院ならではの他科・他職種との横断的連携を活かした診療を行っております。侵襲が少なく、かつ効果的な治療方法を提案するとともに、先端の治療も取り込み併用いたします。適切に診療情報を提供し、患者とコミュニケーションを取りながら治療を行うように心がけています。

診療の特徴

昭和58年6月に国立病院では最初の形成外科として開設されました。

a.形成外科対象疾患

形成外科では主として体表の先天性及び後天性の変形、組織欠損に対して治療を行い、患者の形態的、機能的そして精神的な再建をお手伝いします。代表的対象疾患は皮膚腫瘍(専門医)、表在性の先天異常、眼瞼下垂、瘢痕・ケロイド、外傷、熱傷、難治性潰瘍、顔面神経麻痺、悪性腫瘍切除後や外傷後の再建、リンパ浮腫など幅広く多岐にわたっています。また、マイクロサージャリー、皮弁手術、組織移植術などの技術を生かして外科系他科の手術治療にチームとして参加します。創傷被覆材の工夫や陥入爪の治療など新しい方法を積極的に取り入れています。最近は眼瞼下垂症の患者が多く、治療内容や結果を学会などで積極的に報告しています。

b.難治性潰瘍に対する取り組み

院内外の難治性の創傷・潰瘍の治療に対しても積極的に取り組んでおり、皮膚科医、看護師、栄養士、薬剤師とチームを組み、定期的な診察・治療を行っています。毎週火曜日に褥瘡外来を開設し、院外患者の治療にも積極的に取り組んでいます。

c.乳房再建に対する取り組み

2013年より、乳房再建術においてシリコンインプラントの使用が保険適応となりました。当院は、エキスパンダー/シリコンインプラント使用の認定施設として認定され、外科と協力して手術を行っています。

*アメリカのFDAのリコール勧告により、2019年7月末よりアラガン社のテクスチャードタイプのエキスパンダー、インプラントが自主回収のため使用できなくなりました。

現在は10月8日に認可されたインプラント(アラガン社Inspiraシリーズ)が使用可能となり再建を再開しております。Inspiraシリーズは全てスムースタイプ、ラウンド型で、BIA-ALCLのリスクは格段に低くなります。また、シエントラ社のテクスチャードタイプ、アナトミカル型インプラントの使用も開始となり、当科での使用も可能です。2023年3月よりモティバ社のインプラントも使用できるようになり、選択肢がさらに増えました。詳細を知りたい方は、形成外科外来へお問い合わせください。

*当科は、人工物の他に筋皮弁や脂肪注入による乳房再建も取り入れており、他施設より選択肢が多いのが特徴です。外科と定期的にカンファレンスを行い、患者さんの治療方針を確認しています。

*2022年4月8日より乳房再建センターを開設しました。乳房再建外来を毎週金曜日午後に設け、乳房再建に関する解説ビデオをご用意しておりますので、ご覧になりたい方は形成外科外来にお声がけください。

d.眼瞼下垂症に対する取り組み

先天性、後天性ともに対象として治療を行っています。侵襲を小さくするよう術式を工夫し、修正を含め、様々な変形に対して手術を行っています。最近では、他施設で手術実施後の変形に対する修正依頼も増えております。また、眼科との協力体制が整っており、術後の眼表面や視機能変化へも適切に対応いたします。当科の治療成績に関しては、定期的に学会や雑誌などで報告を行っています。

e.自費診療

炭酸ガスレーザーとQスイッチルビーレーザーを導入し、ほくろやしみの治療も行っています。皮膚科の医師と協力し、正しく適応を見極めて、最善の治療を安心して受けていただけるよう心がけています。レーザー治療は一部保険適応となりますが、原則自費診療となります。また、当科では赤あざ(血管腫)等に有効な色素レーザーの取り扱いはございません。赤あざの治療をご希望の患者さんは他院へご紹介させていただいております。

その他にもピアス挿入、しみの治療(軟膏療法)、ボトックス注射(しわ取り)と美容手術は自費診療となります。腋窩多汗症のボトックス注射に関しては条件を満たせば保険が適応されております。まずは診察が必要となりますので詳細は形成外科外来へお問い合わせください。

f.その他

「ヒト骨髄由来間葉系幹細胞を用いる事による、皮膚創傷治癒の瘢痕形成抑制」の臨床応用に関してご興味をお持ちの方は形成外科外来へお問い合わせください。(PEPARS.全日本病院出版会.2009;35;74-79.)

g.主な施設認定

日本形成外科学会認定施設
シリコンインプラント認定施設

形成外科週間予定表

 
8:30~     術後外来 皮膚科との合同カンファレンス
外科との乳房カンファレンス
(最終週)
外来
9:00 外来 外来 入院
手術
外来
13:00~ 多職種カンファレンス
総回診
外来手術
褥瘡外来
創傷ケアチーム回診
外来手術
レーザー外来
乳房再建初診外来

*再建手術などの他科との合同手術は上記スケジュールに関わらず行っている。

(形成外科科長 落合 博子)

診療実績

主な手術件数の推移(症例数)

外傷
手術件数
2022年 107
2021年 99
2020年 102
先天異常
手術件数
2022年 15
2021年 15
2020年 28
腫瘍
手術件数
2022年 346
2021年 316
2020年 252
瘢痕、ケロイド
手術件数
2022年 33
2021年 33
2020年 9
難治性潰瘍、褥瘡
手術件数
2022年 26
2021年 28
2020年 24
炎症・変性疾患
手術件数
2022年 52
2021年 66
2020年 49
美容(手術)
手術件数
2022年 4
2021年 18
2020年 0
その他(レーザー治療を含む)
手術件数
2022年 215
2021年 224
2020年 183
合計
手術件数
2022年 798
2021年 799
2020年 647

スタッフ紹介

落合 博子
氏名
落合 博子 (おちあい ひろこ)
職名
科長
資格
日本形成外科学会専門医、皮膚腫瘍外科指導専門医、日本創傷外科学会専門医、国際自然・森林医学認定医、日本再生医療学会認定医、日本抗加齢医学会専門医
専門分野
眼周囲疾患、悪性腫瘍術後再建、再生医療
岡 愛子
氏名
岡 愛子 (おか あいこ)
職名
医員
資格
日本形成外科学会専門医、再建マイクロサージャリー分野指導医
専門分野
形成外科全般、乳房再建
渡部 紫秀
氏名
渡部 紫秀 (わたなべ しほ)
職名
医員
資格
日本形成外科学会専門医、GID学会認定医
専門分野
形成外科全般、顔面神経麻痺、性同一性障害
志水 里瑛子
氏名
志水 里瑛子 (しみず りえこ)
職名
レジデント
専門分野
形成外科全般、顔面外傷
石原 幸子
氏名
石原 幸子 (いしはら さちこ)
職名
非常勤
資格
日本皮膚科学会専門医
専門分野
皮膚科全般、レーザー
八木 直子
氏名
八木 直子 (やぎ なおこ)
職名
非常勤
専門分野
形成外科全般、皮膚腫瘍
expand_less