・循環器内科サブスペシャルティコース

診療科の概要

狭心症や心筋梗塞といった冠動脈疾患、心房細動などの不整脈、心不全、心筋症、心臓弁膜症、大動脈解離といったすべての心臓大血管の病気に対し、高度で最先端の技術を利用した診療を行っています。

現在、循環器内科は副院長、科長、スタッフ(医員)9名と後期研修医4名、さらに初期研修医2~3名で診療を行っています。東京都CCU ネットワークに加入し、1年中循環器内科医が常駐して救急治療に当たっています。入院診療は、4階B病棟のCCU/ICU6床を含めた42床でスタッフ、後期研修医と初期研修医の3層体制で行なっています。

心臓カテーテル検査は年間約650例、うち経皮的冠動脈形成術(PCI)は約270例行い、約半数は急性心筋梗塞例で緊急PCIを積極的に行なっています。

心房細動や発作性上室頻拍、心室頻拍などの不整脈に対しカテーテルアブレーション治療を年間約350例行っており、都内でも有数のアブレーション施設です。永久ペースメーカ、植込み型除細動器、心臓再同期療法も、適応を的確に判断し行っています。

心不全、急性大動脈解離、急性心筋梗塞では、早期退院、社会復帰がスムーズにいくように、心リハ指導士のもと、理学療法士と看護師がチームを組み、土日も含め年間600例以上の心大血管リハビリを積極的に行っています。

冠動脈疾患、心臓弁膜症、心房中隔欠損症などに対する治療は、循環器内科と心臓外科の合同カンファレンスで治療方針を検討しています。

スタッフ

  • スタッフ
    • 9名
  • レジデント
    • 6名

専門研修プログラム名および全研修期間(うち東京医療センター以外での研修期間)

  • 国立病院機構東京医療センター内科専門研修プログラム 循環器内科サブスペシャルティ重点コース(基幹コース)3年(うち東京医療センター以外で1年間)
  • 国立病院機構東京医療センター内科専門研修プログラム 循環器内科サブスペシャルティ重点コース(基幹コース)3年(うち東京医療センター以外で1.5年間)

全研修期間のスケジュール例

  4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
1年 専門研修 循環器内科 救外研修 専門研修 循環器内科
2年 連携施設研修
3年 専門研修 循環器内科

プログラムの特徴

  • 大規模な高度・急性期病院の特徴を生かし、多くの循環器領域の症例、手技を経験できる専門研修プログラムです。
  • 心臓カテーテル検査では、後期研修医は指導医のもと受け持ち症例の術者となり、検査手技を学べます。熟達度に応じて後期研修2、3年目にはPCI も指導医のもと術者となることが可能です。
  • 不整脈に関しては、都内でも有数な施設であり、外来では多くの不整脈患者の診療を経験し、心臓電気生理検査・アブレーション、デバイス手術を毎日学ぶことができます。
  • 心エコー、トレッドミル検査、ホルター心電図、心筋シンチ等の非侵襲的検査も研修します。とくに心エコーは、心エコー専門医から直接指導を受ける研修を組み込んでいます。
  • 連携施設研修では、慶應義塾大学をはじめとする大学病院や、国立病院機構の急性期病院の災害医療センター、横浜医療センター、埼玉病院、循環器系に強い連携病院の榊原記念病院、済生会横浜市東部病院などで学ぶことができます。各自の経験症例数と希望に応じて他科研修や連携施設研修の内容、時期を決めることができます。
  • 臨床研究にも力を入れ、後期研修の期間に地方会での症例報告だけでなく、少なくとも国内学会総会、海外学会に1回ずつ、英文論文1つ書くことができます。
  • 2013年に当科スタッフと後期研修医で「循環器疾患診療実践ガイド」を出版しました。日本循環器学会や米国心臓協会のガイドラインを参考に当科の診療内容をまとめたもので研修医教育に用いています。
  • 研修終了後は慶應義塾大学を初めとした大学への入局が多く、大学で研究を行う前に十分な臨床経験を積むことができます。

診療実績

  2018 2019 2020 2021 2022
入院患者数(人) 1376 1191 1272 1263 1253
平均在院日数(日) 9.4 8.8 8 7.6 7.1
急性心筋梗塞 148 106 114 88 109
心臓カテーテル検査 581 550 665 628 570
冠動脈形成術(PCI) 246 242 275 245 278
カテーテルアブレーション 356 328 308 341 353
ペースメーカ・CRT-P 38 47 52 70 78
植込み型除細動器・CRT-D 13 10 14 22 26

施設認定

  • 内科学会認定医制度教育病院
  • 循環器学会認定循環器専門医研修施設
  • 心血管インターベンション治療学会研修施設
  • 不整脈学会認定不整脈専門医研修施設
  • 動脈硬化学会認定専門医認定教育施設
  • 老年医学会認定施設
  • 日本集中治療医学会認定専門医研修施設
  • 心大血管疾患リハビリテーション施設1

連携施設

  • 慶應義塾大学病院
  • 国立病院機構横浜医療センター
  • 国立病院機構災害医療センター
  • 国立病院機構埼玉病院
  • 国立病院機構宇都宮病院
  • 榊原記念病院
  • 済生会横浜市東部病院 など

業務等

後期研修医はスタッフ医師、初期研修医とともに3層体制で入院診療を行い、週1回平日の日中のCCU救急当番を担当します。 後期研修医は内科当直ではなくCCU当直を月約4回行ないますが、後期研修医が当直の際はオンコールのスタッフ医師が決められ、治療方針等について相談することができます。なお休日当直には代休日が当てられます。

研修修了後の進路

専門研修修了後、日本内科学会の内科専門医修得に続き、現在の認定医制度に基づいた内科系サブスペシャルティ専門医を取得することができます。
後期研修終了後は慶應義塾大学病院をはじめとした大学への入局が多いですが、一般病院への就職も増えています。コロナ禍までは毎年8月に循環器内科の同窓会を行っていましたが、現在は中止しています。コロナ禍が収束し、再開できることを楽しみにしています。

当院循環器内科後期研修終了後の進路

  • 慶應義塾大学 7名
  • 慈恵医科大学 3名
  • 日本医科大学 4名
  • 東京医科歯科大 2名
  • 杏林大学 1名
  • 他国立病院機構病院 3名
  • 一般病院 4名

病院見学について

病院見学は大歓迎ですので、ご希望の方は遠慮なくご連絡下さい。後期研修をご希望の方は早めに一度見学に来られることをお勧めします。

連絡先

(電話) 03-3411-0111 (email:東京医療センター内科専門研修事務局)

令和6年度(2024年度) 後期研修医(専攻医)募集について

2024年4月採用の循環器内科サブスペシャルティコースとして2~3名募集予定です。後期研修を希望の方は是非早くに一度見学に来られて下さい。

expand_less