病理プログラム
診療科の概要
東京医療センター臨床検査科は、基幹施設として認定された病理専門研修プログラムを持っています。病理専門医および細胞診専門医の資格を有する常勤スタッフ4名と、病理専門研修プログラムの専攻医2名が在籍しています。基本的に全臓器を分け隔てなく各人が診断する体制ですが、良性腎疾患、呼吸器疾患、乳腺疾患、肝胆膵疾患に関しては専門制をとっています。切り出しや剖検当番にはスタッフも分担参画しており、専攻医ばかりに負担がかかることはありません。
専攻医はスタッフから常時ティーチング顕微鏡によるマンツーマン鏡検指導を受けることにより、効率的に高いレベルの診断技能が習得出来ます。
スタッフ
- スタッフ
- 4名
- レジデント
- 1名
- 診療科全体の医師数
- 5名(男性:3名、女性:2名)
うち専門研修指導医数:4名
- 5名(男性:3名、女性:2名)
専門研修プログラム
国立病院機構東京医療センター病理専門研修プログラム
3-4年間(2年目~3年目に、各連携施設を3ヶ月ずつまわる)
病理専門医試験は4年目に受験可能であり、4年目まで当院に在籍可能。
全研修期間のスケジュール例
4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | |
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1年 | 東京医療センター | |||||||||||
2年 | 東京医療センター | 済生会中央病院 | ||||||||||
3年 | 済生会宇都宮病院 (調整中) |
国立がん研究センター 中央病院 |
東京医療センター | |||||||||
4年 | 東京医療センター(病理専門医試験受験) |
プログラムの特徴
- 豊富で多彩な組織・細胞診検体数を有するプログラムで、常時ティーチング顕微鏡による指導医からの鏡検指導を受けられ、外科病理医としての実力を十分に身に付けられます。
- 種々の連携病院での研修によって各分野の疾患をまんべんなく経験することが可能です。国立がん研究センター中央病院との連携により、最先端の診断の基礎を身につけることが出来ます。
- プログラムの定員 1名/2年
- 2019年度の採用者数: 1名
症例数一覧(2021年度実績) *COVID-19の影響で解剖が減少しています。
手技・検査・手術 等 | 数(年間) | |
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1 | 剖検 | 15 |
手技・検査・手術等一覧(2020年度実績) *COVID-19の影響で全体の件数が減少しています。
手技・検査・手術 等 | 数(年間) | |
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1 | 生検・手術診断 | 9273 |
2 | 迅速診断 | 499 |
3 | 細胞診断 | 8196 |
施設認定
- 日本病理学会認定施設
- 日本臨床細胞学会認定施設・教育研修施設
- 病理専門研修プログラム基幹施設
連携施設
- 国立がん研究センター中央病院
- 東京都済生会中央病院
- 済生会宇都宮病院(調整中)
当直業務等
連休や長期休暇には剖検当番制をとっていますが、スタッフが担当するため専攻医の当直業務等はありません。
週間スケジュール
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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午前 | 剖検待機 (入ったら剖検) 鏡検・病理診断報告書作成 |
切り出し作業 | 鏡検・病理診断報告書作成 | 切り出し作業 | 剖検待機 (入ったら剖検) 鏡検・病理診断報告書作成 |
午後 | 鏡検・病理診断報告書作成 | 鏡検・病理診断報告書作成 | 鏡検・病理診断報告書作成 | ||
夕 | 婦人科カンファレンス (月1回) |
剖検症例検討会 (年5回) |
血液カンファレンス (月1回) |
キャンサーボード (月1回) |
|
エキスパートパネル (不定期) |
乳腺カンファレンス (月1回) |
各カンファレンスの解説
婦人科カンファレンス | 主に婦人科領域の細胞診検体に関しての検討会 |
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血液カンファレンス | リンパ腫を中心に血液内科症例の組織検体に関する検討会 |
乳腺カンファレンス | 乳癌症例の画像、病理等に関する検討会 |
キャンサーボード | 各科の腫瘍を中心とした検討会 |
エキスパートパネル | 慶應大学の連携病院として、ゲノム検査を行っています。 |
剖検症例検討会 | 解剖例について、主治医、放射線科医を交えた検討会 |
研修修了後の進路
原則、研修終了後の次の職場の紹介はしておりません。終了後は、各自、他院や大学のポストを探してもらうことになります。
研修中の専攻医の声
東京医療センターの臨床検査科は市中病院では珍しく病理医の数が多く、複数の専門医の視点から病理を学ぶことができます。指導もディスカッション顕微鏡等を用いて組織像を指導医と見ながらリアルタイムに行われ、質問にも丁寧に答えてもらえます。他施設との連携もあり、偏りなく症例を学ぶ危機があります。
指導医の声
当院は780床の総合病院ということで、各科から多数の症例が提出されています(特に乳腺と前立腺が多いです。)3年というやや短い期間でも真面目に日々の業務をこなすことで臨床病理医としての実力を培うことはある程度可能です。しかし、病理診断は専門医取得後も日々の精進が必要です。
病院見学について
病院見学は随時受け付けております。日々の業務を見ていただいております。
ただし、COVID-19の影響で、web面談形式になる場合がありますので、ご了承ください。
後期研修(専門研修)
東京医療センター臨床検査科は、基幹施設として認定された病理専門研修プログラムを持っています。病理専門医および細胞診専門医の資格を有するスタッフ4名とフェロー1名。病理専門研修プログラムの病理専攻医は現在いません。病理専攻医の定数は約1~2名です(現在、1名のみ募集)。
連携施設は国立がん研究センター中央病院、東京都済生会中央病院、国立病院機構埼玉病院、済生会宇都宮病院です。