CT検査
CT検査とは?
CT(Computed Tomography)装置はエックス線を発生するエックス線管球とエックス線の量を測定する検出器が向かい合うように設置されています。エックス線を人体に回転させながら照射し、透過してきたエックス線の強弱を検出器で収集します。この強弱の差をコンピューターで計算し、輪切りの画像を作り、身体の内部構造を検査します。
さらに、この輪切りの画像をコンピューターで処理することにより、色々な方向からの断層画像や3次元画像を得ることができます。
CT検査を受ける上での注意事項
検査前について
- 撮影部位に貴金属類があると撮影のさまたげになる場合がありますので、なるべく身につけないようにして下さい。また、貴金属類を身に着けている場合は、撮影前に着替えてもらう場合があります。
- 服用中のお薬は医師の指示がない限り通常通り服用して下さい。
- 妊娠または妊娠の可能性がある方は医師・診療放射線技師にお申し出下さい。
検査中について
- 検査中は通常ベッドに仰向けに寝ていただきます。体の力を抜いてリラックスして下さい。また、検査中は可能な限り体を動かさないで下さい。
- 検査時間は部位によって異なります。下記の検査時間目安をご覧下さい。
- 検査中は担当技師がモニターで観察しており、マイクを通していつでも会話できますのでご安心下さい。
検査後について
- 食事・入浴などは平常どおりで結構です。
- 検査結果は主治医にお送りいたします。
造影CT検査
CT検査には、造影剤を使用した造影CT検査と造影剤を使用しない単純CT検査があります。造影剤を使用するメリットとしては臓器や血管にコントラストがつき正確な診断に役立てることができます。検査内容や検査目的により主治医や放射線科医の判断で使用します。
造影剤について
CT検査で使用する造影剤は一般に「ヨード造影剤」と呼ばれるものを使用します。通常静脈内から注入します。
腎機能が正常であれば、造影剤は6時間で80%、24時間でほぼ全量が尿として排出されます。
造影剤の副作用について
造影剤が血管内に入ると浸透圧の関係で体が熱く感じることがありますが、通常の反応ですので心配しないでください。
基本的に安全な薬剤とされていますが、一定の頻度で副作用が生じる場合があります。
希に検査中に気分が悪くなったり、かゆくなったりするなどの副作用があります。異変を感じた場合はまわりのスタッフにすぐにお知らせください。
万が一副作用の症状が出た場合は放射線科のスタッフがすぐに対処できる体制を整え検査を行っておりますのでご安心ください。
造影CT検査の注意事項
- 造影CT検査を受ける方は、「CT検査予約票」と「造影CT検査問診・同意書」をご持参ください。
- 内服中のお薬がある場合は、主治医にご確認ください。
糖尿病薬の一部には造影剤と相性の悪いお薬があるため、一時休薬をお願いします。 - 造影検査を受ける方には、食事の制限をしていただきます。詳しい時間は造影CT検査説明書をご覧ください。
- 水分は脱水にならない程度に、水か白湯をお飲みください。
当院のCT装置
当院では2021年11月にGE社製のCT装置(GE Revolution CT)を導入し、現在3台のCTが稼動しています。
通常の予約検査に加え、緊急の検査にも対応しています。
CT検査の画像
頭部CTでは、脳梗塞や脳出血の診断に有用です。
体幹のCTでは、全身の臓器の評価や造影剤を用いることで全身の様々な部位の血管の評価をすることができます。
また、骨が見える条件で画像を作成することで骨折などの診断に役立っています。
心臓CT検査では、高心拍や不整脈症例でも短時間の息止めでブレの少ない静止画像を得ることができるようになりました。
冠動脈の走行や狭窄の評価、ステント挿入後の内腔の評価などの診断に役立っています。