がんゲノム医療センター

概要

がんゲノム医療センターは、患者さんのがん細胞に起きている遺伝子変化を解析し、その結果に基づいた最適な治療法を検討する部門です。これらの情報は患者さんならびにその主治医に報告されます。がん細胞に起きている遺伝子変化を解析する検査を がん遺伝子パネル検査 と呼びます。この検査では、一度に数十から数百の遺伝子を解析することができます。がん遺伝子パネル検査によりがんの精密医療(いわゆる”プレシジョン・メディシン” ) が可能となりました。

当院では2017年12月からがんゲノム外来の開設準備を始め、2018年3月のがんゲノム医療連携病院指定を経て、2019年3月にがんゲノム外来を開設いたしました。同年6月にがん遺伝子パネル検査が保険適用となり、現在は下記「当院で扱っているがん遺伝子パネル検査」のとおり対応しています。

対象症例

がん遺伝子パネル検査の保険適用症例は、以下のふたつの条件をともに満たす患者さんです。

  1. 原発不明がん・稀少がん、あるいは 標準治療が終了した(見込みも含む)固形がん。
  2. 全身状態および臓器機能等から、検査施行後に化学療法の適応となる可能性が高い。

このうち、2.につきましては performance status 0-1 がひとつの目安となります。

がん遺伝子パネル検査には、原則、がん組織検体が必要ですが、症例によっては末梢血中の循環腫瘍DNAを用いた解析も可能となっています。詳しくは「当院で扱っているがん遺伝子パネル検査」をご覧ください。

診療の流れ

  1. 面談:検査説明のうえ同意を取得します。
  2. 検体提出:検査によって、がん組織あるいは血液検体、もしくはその両方が必要です。
  3. 遺伝子解析:外部委託機関で実施します。
  4. 解析結果の検討:専門家会議(エキスパートパネル)で解析結果を検討し推奨治療を決定します。
  5. 結果報告

* 検体提出から報告までには約4-5週間を要します。

なお、当院に がんの主治医がいる場合といない場合で、検体提出までの手順が異なります。
当院に がんの主治医がいない場合には以下の手順になります。
指定の書類や資料をご準備いただいたうえで、地域連携室にご連絡ください。

初回面談は、原則、臨床腫瘍科での自費診療となります。ご持参いただいた資料(診療情報提供書、検査データ、画像等)を拝見し、検査の適用の有無について検討します。組織検体をご持参いただいた場合は、検体の量・質の確認に 1週間ほどお時間をいただきます。検査の適用があると判断した場合、あらためてがんゲノム外来を予約し、検査に進みます。したがって、初診当日に検査を受けることはできません。

当院で扱っているがん遺伝子パネル検査

お問い合わせ

平日13時~16時30分に病院代表電話番号03-3411-0111にお電話ください。
オペレーターが担当者におつなぎします。

スタッフ紹介

小山田 吉孝
氏名
小山田 吉孝 (おやまだ よしたか)
役職
センター長、呼吸器内科 科長(アレルギー科科長兼任)
専門医・認定資格
日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医、日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医・指導医、日本がん治療認定医機構認定医、日本臨床腫瘍学会暫定指導医
外来日
水・金
須河 恭敬
氏名
須河 恭敬 (すかわ やすたか)
役職
副センター長、臨床腫瘍科 科長
専門医・認定資格
日本内科学会総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本内視鏡学会内視鏡専門医
外来日
月・火・木
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