がんゲノム外来紹介手順(医療機関用)
この度は当院のがんゲノム外来のご利用をご検討いただき誠にありがとうございます。
はじめに
ご紹介にあたってご注意いただきたい事項がありますので必ずご確認ください。
- 保険適用は以下の両方を満たす患者さんに限られます。
- 稀少がん、原発不明がん、もしくは標準的治療が終了ないし終了見込みの固形がん
- PS (performance status) 0-1
*両方を満たさないと保険診療での検査は受けられません。
- 症例によっては末梢血中の循環腫瘍DNAを用いた解析も可能ですが、検査にあたっては、原則、病理検体が必須です。病理検体は以下のすべての条件を満たしている必要があります。
- 採取されてから3年以内である。
- 10%中性緩衝ホルマリン溶液で固定されている。
- 手術検体の場合、ホルマリン固定後3日以内に切り出しが実施されている。
- 骨などの硬組織を含んでいる場合は、急速脱灰ではなく、EDTA脱灰処理がなされている。
- 適切な病理検体が無い場合には、予約申込書の「検体情報」の「病理検体なし」にチェックください。
資料の準備
上記1.および2.を満たしていることが確認できましたら、以下の資料をご準備ください。
- 予約申込書
- 診療情報提供書テンプレート
- 画像
- 病理組織
(1)診断に必要な標本(H-E標本、免疫染色標本)
(2) パラフィンブロック(腫瘍含有量が最も多いもの)1個
注:
今般導入された新しい検査方法(GenMineTOP)では、未染標本の冷蔵保管が必要であり、また検査会社への送付期限が薄切後2週間以内と定められております。 そのため未染標本を当院へ送付いただく従来の方式ではなく、パラフィンブロックをお借りした上で、当院にて未染標本の作製を行う方針となりました。 標本、パラフィンブロックは検査終了後に返却いたします。
予約
当院の地域連携室に予約申込書をFAXでお送りください。担当医に確認のうえ、患者さんの受診予約をお取りします。診療情報提供書、画像、病理組織は外来受診日当日に患者さんに持参させてください。
患者さんに必ずお伝えいただきたいこと
初回受診時には、紹介状に記載された内容を確認させていただきます。検査の可否は、病状ならびに当日持参された病理組織の品質を確認させていただいてからとなります。確認には1週間程度お時間をいただきます。したがって、初診当日に検査を受けることはできません。再診時に結果をご説明いたします。
初診時には、がん遺伝子パネル検査の説明を受けるだけであっても、33,000円を請求させていただきます。
再診時には、検査を受けることができるできないに関わらず、再診料を請求させていただきます(検査を受けることができないことをお伝えするだけの場合であっても再診料を請求させていただきます)。
検査後の治療について
がんゲノムパネル検査で治療介入可能な遺伝子変異が発見された場合、治療(保険あるいは自費診療での治療、治験や先進医療への紹介)は基本的に紹介元にお願いしますのでご了承ください。結果の報告には検査オーダー日から1か月程度かかります。
なお、解析結果を基に推奨治療を決める会議(エキスパートパネル)には、原則、主治医の出席が必要です。エキスパートパネル開催日が決まりましたら連絡差し上げます。