微生物検査室

微生物検査室は、感染症の原因菌を検索し、その病原菌に対して有効な抗菌薬を調べる部門です。
またICT(インフェクションコントロールチーム)のメンバーの一員として薬剤耐性菌の検出状況などデータの報告を行い、院内感染対策強化の役割も担っています。

(1)塗抹検査

検体をスライドガラスに塗り、微生物を染めるGram染色を行った後に、顕微鏡を用いて観察を行います。微生物の形態(丸い、四角いなど)と染色性(青色、赤色)の違いから菌を推定することができます。

(2)培養検査

検体を培地(寒天に栄養剤を添加したもの)に塗り、増殖させて原因菌を検出します。目的とする原因菌それぞれに特徴があるため、使用する培地や培養条件を変更し、目的として原因菌が検出できるよう取り組んでいます。

(3)薬剤感受性

一定濃度の菌液を作り、様々な濃度の薬と混ぜて培養し、発育の有無で薬が効くかどうかを判断します。

(4)PCR検査

核酸増幅検査は微生物・ウイルスの核酸を抽出・増幅し病原体を検出する検査です。迅速かつ正確な検査結果が得られることから近年急速に普及しています。

(5)迅速抗原検査

尿や便などの材料を使い、肺炎球菌やO-157などの細菌を培養検査より素早く検出する検査です。数十分ほどで結果が出ます。

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