腹部大動脈瘤、腸骨動脈瘤

腹部大動脈瘤とは

腹部大動脈がコブ状に膨らむ病気です。大きく膨らむと破裂することがあり、破裂した場合は高率で生命に関わります。腹部大動脈瘤は1,最大短径5.5cm以上 (5cm以上で治療を考慮)、2,嚢状瘤 (いびつな形の動脈瘤)、3,急速に拡大する動脈瘤が治療適応となります。腸骨動脈瘤は最大短径3.5cm以上を治療適応としています。

腹部大動脈瘤の治療

症例に応じて、開腹手術 (人工血管置換術)、カテーテル治療 (ステントグラフト治療)のいずれかを行います。近年は体に負担の少ないステントグラフト治療 (EVAR)を多く行っています。現在、EVARは主に局所麻酔で経皮的 (皮膚を切開せず穿刺のみ)で行っています。通常のEVARは1-2時間程度の手術時間で行われます。当院には2名の腹部大動脈ステントグラフト指導医が常勤しています。

現在本邦で使用できるステントグラフトは5種類ありますが、全5種類のステントグラフト指導医であり、それぞれの症例に最適なデバイスを選択しています。入院期間は4-7日間です。一方でステントグラフト治療が困難な症例で、手術に耐えられる全身状態であれば全身麻酔での開腹手術 (人工血管置換術)を行なっています。開腹手術の場合、入院期間は1-2週間となります。通常、EVARが困難である傍腎動脈腹部大動脈瘤に対しても、全身状態が不良で開腹手術が困難な方にはチムニー法を用いたEVARを行っています。

治療実績

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