不整脈検査・治療

カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)

カテーテルアブレーションはカテーテル先端についた電極から高周波という特殊な電流を流すことにより、不整脈の原因となる回路・部位を焼灼し不整脈を根治する治療です。対象となる不整脈は心房細動、心房粗動、発作性上室性頻拍、WPW症候群、心房頻拍、および心室期外収縮、心室頻拍・心室細動です。

アブレーションは経験年数10年目以上の循環器専門医・不整脈専門医が担当し、臨床工学技師(ME)、後期研修医(レジデント)、看護師のチームで治療にあたっています。2015年6月に不整脈専用アンギオ室を新設し、最新型シネアンギオ装置・3次元マッピング装置を導入し、安全で効果的なアブレーションを行っています。

2017年以降、年間症例件数は350件に達し、都内でも有数のアブレーション施設です。とくに心房細動治療において、1回の治療で高い成功率(洞調律維持)をあげています。従来の高周波アブレーションに加え冷凍バルーンアブレーションも行っています。

デバイス[ペースメーカー・植込み型除細動器(ICD)・心室再同期療法(CRT)]

ペースメーカーは、心拍数が異常に遅くなっている状態(洞不全・房室ブロック)に対して、前胸部に植込んだペースメーカー本体から心臓に挿入した電線をもちいて心臓を電気刺激して、正常な心拍数を保つ器械です。

植込み型除細動器(ICD)は突然死の原因となる致死的不整脈(心室頻拍・心室細動)に対して、抗頻拍ペーシングや電気ショックを行うことにより、突然死を予防するための器械です。また、心臓内の電気の流れが悪くなっている場合(左脚ブロック)や、完全房室ブロックで心臓の機能が低下している場合は、左心室側にもう一本電線を入れる心臓再同期療法(CRT)を積極的に行っています。

新たにデバイスを植え込む場合はMRI対応です。また自宅でデバイスと交信して心拍数やデバイス治療の状態を確認できる遠隔モニタリングを積極的に行っています。
植込み型心臓モニター(ICM)も失神の原因精査、原因不明の脳梗塞での心房細動発見のために植込みます。

診療実績

  2022年
カテーテルアブレーション 353
ペースメーカ 74
CRT-P 4
植込み型除細動器(ICD) 10
CRT-D 10
S-ICD 6
植込み型心臓モニター 8

不整脈チームメンバー (担当医師・臨床工学技士)

 
谷本 耕司郎 1999年卒
不整脈専門医
ICD/CRT 研修修了
谷本 陽子 1999年卒
不整脈専門医
ICD/CRT 研修修了
稲川 浩平 2005年卒
不整脈専門医
ICD/CRT 研修修了
角田 那由香 2014年卒
橋本 健司 2014年卒
ICD/CRT 研修修了
松岡 勇樹 2019年卒
 
持永 悠 不整脈治療関連専門臨床工学技士
小林 潤平 不整脈治療関連専門臨床工学技士
植込み型心臓デバイス認定士
岩永 健作  
新藤 充行  

不整脈関連の施設認定

  • 日本不整脈心電学会認定不整脈専門医研修施設
  • ペースメーカー移植術
  • 植込型心電図記録計移植術
  • 両心室ペースメーカー移植術
  • 植込型除細動器移植術
  • 両室ペーシング機能付き植込型除細動器移植術
  • MRI対応植込み型不整脈治療デバイス患者のMRI検査
  • 経皮的カテーテル心筋冷凍焼灼術
  • リードレスペースメーカ植込み術および抜去術
  • 着用型自動除細動器の使用
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