腎がん

腎がん

腎がんの病期診断

腎がんの治療は腫瘍の広がり(病期)によって異なります。下図に示すように腎臓で大きな腫瘤を呈したり、リンパ節や血流にのって肺などに転移することがあります。

腎がんの病期診断

転移のない腎がんの治療

がんが腎臓の外に転移していなければ、手術で根治が期待できます。 腫瘍が小さい場合(4cm未満)には、腫瘍部分と隣接する正常組織だけを取り除き、腎臓の残りの部分は残す(腎部分切除術)こともあります。 ただし、腫瘍の位置によっては部分切除ができないこともあります。 腫瘍が4cmを超えると腎臓全体を取り除かなければならない(根治的腎摘除術)場合もあります。 当院では、腎部分切除術はロボット支援腎部分切除術、根治的腎摘除術は腹腔鏡下腎摘除術を主に行っています。
転移のない腎がんの治療

転移のある、または手術のできない腎がんの治療

腎がんの遠隔転移は肺に多くみられますが、腎がんの診断時だけでなく、発見された腎がんをすべて外科手術で取り除いた数年後に転移が明らかになることもあります。 腎がんは抗がん剤・放射線が効きにくく、以前、最も効果があるとされていたサイトカイン療法(インターフェロン・インターロイキン2)でも、15~20%程度の有効率といわれていましたが、 現在では数種類の分子標的薬治療や免疫チェックポイント阻害剤が使用されるようになり、治療効果が向上しています。 「腎癌診療ガイドライン」において2019年5月に改訂された進行腎癌に対する薬物療法の選択基準では下記のように提案されています。

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