医療関係者の方へ
東京医療センター 医療関係者の方

地域医療連携倫理コンサルテーション事業のご案内

当院では、地域の医療従事者の皆様に向けて、以下の2つの事業を行っておりますのでお気軽にご相談ください。

1.事例コンサルテーション

地域の診療所、慢性期施設などプライマリ・ケアの現場で、倫理的に問題があり意思決定に迷う事例について、当院の倫理サポートチームがコンサルテーションを行います。

2.患者情報の事前共有

患者さんの価値観などの情報について事前に当院カルテにご登録いただき、入院後の診療方針やケアに反映させます。

1. 事例コンサルテーションについて

高齢化が進み、病気を見つけて治すだけのヘルスケアでは十分とはいえない背景の中で、医療/ケアの方針に関する意思決定はより複雑になってきています。患者さんのご意向を尊重しながら、患者さんにとって最善の医療/ケアの方針を立てる際には、様々な倫理ジレンマが立ち現れます。地域医療にたずさわる皆様においては、まさにそのような意思決定の現場の最前線で、日々責任の重い役割を担われているのではないでしょうか。そこで、東京医療センター倫理サポートチームとして、何らかのお力添えができないだろうかという考えから、「事例コンサルテーション事業」を運用しております。厚生労働省の「人生の最終段階における医療・ケア体制整備事業」のガイドラインにおいても、倫理的なジレンマを抱える臨床上の意思決定について、多職種で関わることや、病院等に設置されている「多職種による専門チームの助言」を得て意思決定を進めることが推奨されております。地域医療における日々の医療/ケア提供の中で、悩ましい事例等がありましたら、本事業の利用をご検討いただけますと幸いです。

想定される相談内容

  • 医学的に重要と考えられる治療を患者さんが拒否する場合の対応について
  • 人工呼吸器による呼吸補助や、人工栄養、人工透析などの差し控えもしくは中止について
  • 緩和を目的とした鎮静の導入について
  • 身体抑制の妥当性について
  • 急変時の対応について
  • Advance Care Planning(ACP)ついて

コンサルテーションの流れ
倫理相談のご希望がありましたら、電話またはファックスでお申し込みください。折り返し倫理サポートチームからメールでご連絡させていただきます。
原則として東京医療センターでの面談になりますが、場合によっては貴施設のカンファレンスに同席することなども可能です。また議事録をご希望の場合はお渡しいたします。

事例コンサルテーションのメリット
厚生労働省ガイドラインによれば、倫理的な問題について大切なことは「多職種で話し合い、そのうえで患者さんの考え方を大切にすること。さらには多職種からなる専門チームの助言を得ること」とされています。

お申し込み方法

「倫理コンサルテーションの申し込み」について、倫理サポートチーム宛てに電話、または地域医療連携室宛てにファックスでご連絡ください。折り返しメールで詳細や日時についてお伺い致します(返信に数日かかることがあります)。

倫理サポートチーム
お電話はこちら

月・水・木・金 10:30 – 16:00

03-3411-0111 代表
地域医療連携室

返信用のメールアドレスをお書きください。

FAXはこちら
03-3411-2596

■ご注意

  • 意思決定支援を依頼することについて、事前に担当医療・介護チーム内で同意をとってください。
  • 事例コンサルテーションは、担当医療チームの皆様と倫理サポートチームで行います。患者さんやそのご家族が入ることは想定しておりませんので、ご注意ください。

【問い合わせ先】
独立行政法人国立病院機構 東京医療センター 倫理サポートチーム
〒152-8902 東京都目黒区東が丘2-5-1
TEL:03-3411-0111(代表) 倫理サポートチーム(月・水・木・金 10:30 – 16:00)

 

2.  患者情報の事前共有(Advance Care Planning事業)について

貴施設の患者さんの中で、将来当院に入院の可能性があり、その際に診療方針についてご自身の生活背景や考え方を尊重した意思決定が必要になりそうな方について、事前に患者さんの生活や選好などの価値観に関する情報をお送りいただき、当院のカルテに保管します。入院時には、その情報をもとに患者さんのご意向や尊厳を尊重しながら、なるべく良いケアができるよう反映させていただきます。

ご登録は、貴施設にて通常ご使用の「診療情報提供書」とともに、当院の雛形である「ケア移行申し送りシート」を添付して、FAXでお送りください。

本事業のメリット
かかりつけの患者さんが急に具合が悪くなり、救急車等で当院に運ばれそのまま入院になった時など、患者さんの考えをご本人から伺うことが困難な状況がしばしば起こります。そのような中でも私たちは急性期病院として、患者さんに最善となる診療方針に沿った医療をしたいと考えております。そこで、かかりつけ医としてご担当されている皆様から、患者さんの人生観や価値観(どのようなことを大切にして、どのようなことを辛いと思っているかなど)について教えていただき、事前に当院のカルテに登録させていただきます。患者さんにもメリットになりますし、私たちにとっても患者さんの利益に沿った診療方針を立てていくのに大変有用となりますので、可能な範囲でご協力いただければ幸いです。

情報のご登録方法

貴施設にて通常ご使用の「診療情報提供書」とともに、当院作成の雛形「ケア移行申し送りシート」を添付して、地域医療連携室宛てにFAXでお送りください。折り返しメールでご連絡させていただきます(返信に数日かかることがあります)。

地域医療連携室

返信用のメールアドレスをお書きください。

FAXはこちら
03-3411-2596

【問い合わせ先】
独立行政法人国立病院機構 東京医療センター 倫理サポートチーム
〒152-8902 東京都目黒区東が丘2-5-1
TEL:03-3411-0111(代表) 倫理サポートチーム(月・水・木・金 10:30 – 16:00)

 

倫理コンサルテーションとは

倫理コンサルテーションとは、「患者の受ける診療行為について、関係者が懸念や疑問、倫理的ジレンマを感じたとき、依頼をうけて個々の患者の診療にかかわる倫理問題について同定、分析、どのような選択が最善かを考察し、妥当な結論を目指して対話を促進、助言する支援活動」のことです。
この事業では、担当医療チームとは別に、患者と担当医療者との対話を支援する組織(倫理サポートチーム)をつくり、倫理的な意思決定に必要な、「一度に決めない、一人で決めない」原則に基づいた妥当な意思決定プロセスを実践、推進、継続しています。

※当院の倫理コンサルテーション事業は、平成27年度厚生労働省「人生の最終段階における医療体制整備事業」のモデル事業の一環として行われていますが、平成28年度以降も継続しております。

 

東京医療センター 倫理サポートチーム(EST)について

当院では、臨床倫理委員会の下部組織として、患者・患者家族・担当医療チームの共同意思決定支援を行う、多職種による倫理サポートチーム(Ethics Support Team)が活動しています。
メンバーは医師、看護師、薬剤師、臨床心理士、ソーシャルワーカーなどです。

地域に向けた倫理コンサルテーション事業を行っておりますので、プライマリ・ケアの現場で倫理的な判断について悩まれていることがあれば、お気軽にご相談ください。

【倫理サポートチーム(EST)】
独立行政法人国立病院機構 東京医療センター 倫理サポートチーム
〒152-8902 東京都目黒区東が丘2-5-1
TEL:03-3411-0111(代表) 倫理サポートチーム (月・水・木・金 10:30 – 16:00)

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