照射技術と用語解説

EBRT(外部照射)

 放射線治療の主力機器です。当院では2台の高精度なリニアックを用います。全身を含め、どの臓器にもどんながんにも体外から照射が可能です。

VMAT(回転型強度変調放射線治療)

 必要なところにだけ十分な放射線を照射できる高度な技術であるIMRT(強度変調放射線治療)の進化型です。機器を回転させながら複雑な形状に合わせて高速に照射する技術です。

IGRT(画像誘導放射線治療)

 照射する部位を計画時と同じ位置に正確に合わせる技術です。外部照射装置に付属したX線やCTを用いて高精度に位置を再現します。いわゆるピンポイント照射に必須な技術です。

SGRT(体表面誘導放射線治療)

 乳腺などの体表面を広く高解像度カメラで追跡し、位置をより正確に設定する技術。

Field in Field

 乳房に均一に照射するための一種の強度変調放射線治療です。

4DCT

 呼吸変動を周期的にとらえて、臓器や腫瘍の呼吸性変動を視覚化する画像技術。

DIBH(深吸気息止め法)

 息を吸って止めた状態で照射する方法。

SRT(定位照射、いわゆるピンポイント照射)

 小さな標的に放射線を大量に集中して照射する方法。

直腸スペーサー

 前立腺と直腸の間にゼリー状のゲルを挿入し、直腸に放射線があたらないようにします。ゲルは3か月で体内に吸収されて消滅します。

Brachytherapy(小線源治療)

 鉛筆の芯のような線源を体内に挿入し、病巣に放射線を集中的に照射する技術。前立腺に針を用いて永久挿入するヨウ素125線源と、遠隔操作機器を用いて10分ほど臓器や組織に挿入するイリジウム192線源があります。超音波やCT, MRを用いて病巣を確認しながら線源の挿入や治療計画を行います。当院では手技中に痛みのないように麻酔をかけて行います。最近は、子宮や膣の内腔に線源を挿入すると同時に、針を組織に刺入する併用術が可能となり、治療成績が向上しています。

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