脳神経外科：脳腫瘍

脳神経外科では、日本脳神経外科学会専門医3名、レジデント1名、診療看護師2名の計6名で診療を行っております。
脳腫瘍はWHOの分類では130余に分類されますが、成人に多く遭遇する悪性に限ると悪性神経膠腫、悪性リンパ腫、転移性脳腫瘍の3種類に絞られます。 MRI、CTなど画像所見から多くの情報が得られますが、現在のところ組織診断には及ばないと考えられます。特にこの3種類の病気は画像検査だけでは診断しにくいこともあり、可能な限り生検または摘出術により正確な組織および遺伝子診断を行うようにしております。

もちろん、経過観察が望ましい腫瘍、放射線や化学療法のみで治療が可能な腫瘍に関しては無理に手術を行うことはありません。また、多くが良性とされる髄膜腫、神経鞘腫、下垂体腺腫に関しても適切な治療法を選択しております。

1. 術中ナビゲーション（Brainlab社製）
2. 術中モニタリング（日本光電社製）
3. 術中蛍光診断（5-アミノレブリン酸）
4. 術中迅速病理診断

を併用し、病変の大きさや場所、年齢によっては、神経内視鏡を用いての生検術も行っております。 治療法は、日本脳神経外科学会、日本脳腫瘍学会等で示された標準治療に基づき、放射線科、血液内科など各診療科と検討して、生検または摘出術、放射線や化学療法を選択します。

術中の光線力学的療法（PDT）や術後の交流電場腫瘍治療システム（オプチューン NOVO-TTF）に関しても講習会を受講済です。また、悪性神経膠腫のワクチン治療については慶應義塾大学病院脳神経外科にご相談、ご紹介させていただいております。