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難治性胸痛センター

概要・基本方針

胸の痛みや圧迫感が続いているにもかかわらず、検査を受けても原因がはっきりしないことがあります。また、狭心症の治療を受けても症状が十分に改善しない方もいらっしゃいます。難治性胸痛センターでは、このような原因不明の胸痛や治療が難しい胸痛に対して、循環器内科・総合内科・救急科の医師が連携し、原因の解明と症状の改善を目指します。

当センターの基本理念は、「冠動脈の形態評価から、冠循環機能を含めた包括的胸痛診療へ」です。冠動脈に狭い部分があるかどうかだけでなく、心臓を養う血管の働きや、心臓以外の病気の可能性も含めて評価し、一人ひとりの病態に応じた治療につなげます。

このような患者さんを対象としています

  • 胸の痛みや圧迫感が続くものの、原因がわからない方
  • 冠動脈CTや心臓カテーテル検査で「大きな狭窄はない」と言われたものの、胸痛が続く方
  • 冠攣縮性狭心症、微小血管狭心症などが疑われる方
  • 狭心症に対する薬物治療を受けても症状が改善しない方
  • 冠動脈ステント治療や冠動脈バイパス手術の後も胸痛が続く方
  • 心筋ブリッジ(心臓の筋肉の中を冠動脈が走行する状態)があり、症状との関連を詳しく調べる必要がある方
  • 複数の診療科で検査を受けても診断が難しい胸痛の方

※胸痛には緊急の治療が必要な病気が隠れていることがあります。突然の強い胸痛、冷や汗、息苦しさ、意識障害などがある場合は、当センターの通常外来を待たず、直ちに救急受診してください。

診療の特徴

  1. 複数の診療科が連携する包括的な診断
    胸痛の原因は心臓の病気だけとは限りません。総合内科・救急科の医師が持つ幅広い診断学の知識と、循環器内科の専門的な検査・診療を組み合わせ、これまでの経過や検査結果を丁寧に見直します。必要に応じて院内の関連診療科とも連携します。
  2. 冠動脈の「形」だけでなく「働き」を調べる
    冠動脈CTや冠動脈造影では、主に血管の狭窄を調べます。しかし、血管が一時的に収縮する「冠攣縮」や、細い血管の働きが悪くなる「冠微小循環障害」は、通常の画像検査だけでは捉えられないことがあります。当センターでは、必要に応じて冠動脈機能検査を行い、冠攣縮や微小血管の異常などを詳細に評価します。複数の検査を組み合わせ、病態が重なっている場合や診断が難しい場合にも対応できるよう、専門的な検査体制を整えています。
  3. 診断結果に応じた治療
    胸痛の原因となる病態は患者さんによって異なります。検査結果を踏まえ、冠攣縮、微小血管の機能異常、その他の原因を区別し、薬物治療の選択や調整、生活習慣への助言などを行います。必要に応じて、紹介元の医療機関と連携して診療を継続します。

主な検査・診療の流れ

初診・これまでの検査結果の確認

症状の起こり方、既往歴、服薬状況、これまでに受けた検査などを確認します。心電図、心臓超音波検査、血液検査などを行い、必要に応じて冠動脈CTや負荷検査を追加します。

必要に応じた専門的な冠動脈機能検査

診察と検査結果から適応を判断し、心臓カテーテル検査によって冠血流予備能(CFR)、微小血管抵抗(IMRなど)、アセチルコリン負荷による冠攣縮などを評価します。心筋ブリッジが関係すると考えられる場合には、ドブタミン負荷を用いた評価を検討することもあります。

※すべての患者さんに心臓カテーテル検査を行うわけではありません。検査の必要性、期待される情報、危険性について説明し、患者さんと相談して方針を決定します。

診断結果の説明と治療方針の検討

検査で明らかになった病態をわかりやすく説明し、症状の軽減と生活の質の改善を目指した治療方針を検討します。

スタッフ紹介

役割・診療科 氏名 専門性・担当
センター長/循環器内科 東谷 卓美 冠動脈疾患、冠動脈機能評価
循環器内科 宮崎 良央 冠動脈疾患、冠動脈機能評価
循環器内科 青山 真之 冠動脈疾患、冠動脈機能評価
総合内科 吉田 心慈 総合内科診療、臨床推論
救急科 駒ヶ嶺 順平 救急診療、臨床推論

受診のご案内

原因不明の胸痛や、治療を受けても続く胸痛でお困りの方は、まずかかりつけ医または現在受診中の医療機関にご相談ください。紹介状やこれまでの検査結果があると、診療を円滑に進めることができます。

専門外来は毎週火曜日の午後1時30分から午後3時まで診療しています。診療予約は、東京医療センターの地域医療連携室を通じてお申し込みください。受診を希望される方は、まずかかりつけ医または現在受診中の医療機関にご相談ください。

臨床研究・教育への取り組み

当センターでは、日々の診療を大切にするとともに、冠攣縮や冠微小循環障害の診断・治療の向上を目指した臨床研究と医療者教育にも取り組みます。研究への参加をお願いする場合は、内容を十分に説明し、同意をいただいた上で実施します。

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