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病院の仕事
【通院治療センター】

患者さんの「疾患とともに生きる」を支える

今や抗がん剤治療はがん治療の中でも重要な位置を占めています。
同治療を外来で提供できるのが「通院治療センター」です。その役割や仕事の中身について、大島妙子看護師長に訊きました。

抗がん剤治療が通院で受けられるリラックスできる安心の環境を提供

 通院治療センターは外来で抗がん剤治療を受ける患者さんのための治療室です。大島妙子看護師長は「術前・術後をはじめとした化学療法を通院によって受けていただく場所で、外来で輸血や点滴の皮下注射を受ける方の中央処置室としての機能も有しています」と役割を説明します。腫瘍内科の医師が常駐し、がん薬物療法看護認定看護師を含む5名の看護師と薬剤師が在籍。化学療法の点滴の挿入、薬剤の投与や観察、副作用の説明などを行っています。

 当センターの特徴として、抗がん剤投与後に「頭皮冷却療法」という脱毛予防のケアを提供できる点があげられます。「とくに女性の患者さんは整容性を気にされる方もおられますので、要望にできるだけお応えするようにしています」(大島師長)。加えて、個室が5部屋と充実している点もメリットです。室内にはトイレも完備し、プライベートを保ちながらリラックスして治療にあたることができます。がんサロンや患者図書館も併設しており、がんに関する正しい知識や必要な情報提供も行っています。
「患者さんの『疾患とともに生きる』を支えるために、安心して治療を受けられる環境を用意しています。1人でも多くの方にご利用いただきたいです」と話す大島師長。患者さんの治療計画の完遂のために、スタッフ一同しっかりとケアしていく所存です。

通院での対話を通して患者さんの治療への意欲を高めたい

 通院治療センターでは、治療を受ける患者さんやご家族の身体的・精神的なサポートが行えるよう日々取り組んでいます。
 抗がん剤治療を通院で受けていただく際には、患者さんご自身のセルフケアの能力を高めていただく必要があります。患者さんが、対話を通じて前向きに治療に臨めるように関わりを心掛けています。
 患者さんは、副作用や今後の経過、薬の効果を心配されることがあると思います。不安を軽減できるようお話を傾聴することが大切で、何を望まれているかを察知しながら、それを提供できるよう努めています。
 当センターの看護師は各々の患者さんを受け持ち制で担当しつつ、チームとして情報を共有しながらケアしています。これからも患者さんお一人おひとりとの緊密なコミュニケーションを大事に向き合ってまいります。

通院治療センター 看護師長
大島妙子 看護師

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